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2006年9月16日 (土)

生ヒネ

Img_23102 写真は当社がイベント参加時の標準的な提供スタイルである。生酒の保管と提供法にはいつも頭を痛めているが、9月15日、鑑定官先生に質問のできる機会があったので伺う。というか最近、詳しそうな人にあえばそういう質問ばかりしているのだ。

冷たくすると、人間甘みに鈍感になる。これを別の元鑑定官が「味が引きしまる」という表現をされたと思う。一方燗にすると甘みが旨味に変わり、酸がまろやかになる。私は酸と渋みは燗すると弱く感じると表現していた。

この日は「生ひね」の程度について保管状態の異なる生酒を数種類利いていただき、ご指導をいただく。一時期、生老ねがわかるのがマニアの資格で、この酒は生ヒネしているからダメだとかいうと、格好いいような時期もあった。最近あまり聞かなくなったが、たぶんそういう意見を言う人が嫌われた可能性が高い。なにしろ大抵の商品は程度の差こそあれ生ヒネ香が出ている。訓練を積んだ鑑定官は閾値(ある刺激によってある反応が起こる時、刺激がある値以上に強くなければ、その反応は起こらない。その限界値のこと)が低く、ほぼ全品感じてしまう。大抵は「まぁこの程度なら一般市場に流通させるにはOK」とのお答えになるが、さすがに3年貯蔵の生酒は、「甘く、重たくなっている。飲みづらい傾向にあるから、もしかしたら、氷を入れて解かせながら飲むといいかもしれない」というお話で、それでも「でも好みでしょうから」で済んでしまった。要するに、あまり気にされなくなったのだ。とはいえ生ヒネは強いと、飲みにくく、モワッとした、あるいは、ムッとした感じの香りに感じる。味はザラッとした感じやダレた感じになる。甘さが浮くとか表現もされる。

具体的対処とすれば、ちょっと来てるな、という時は、ギンギンに冷やして飲むことだ。

貯蔵の観点では、搾ったらできるだけ早く低温貯蔵してしまうのが最適らしい。サーマルであろうがタンク貯蔵は瓶貯蔵より生ヒネしやすい。温度等は機密として書かない。生ヒネ香は活性炭濾過で取れるが甘さは取れないで残ってしまう。出荷できないと判断した場合は、再濾過して辛い酒と調合することになる。

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