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2007年4月30日 (月)

最も辛口の純米酒

Img_7992 北海道から帰って整理しながらゴールデンウィークを迎える。そう言えば秋田のKの山廃純米原酒は本州ではあまり見かけなかったが、現状日本一辛口の純米という触れ込みで、再現性がないと杜氏が言っていると飲ませていただいた小売店のサイトで書かれているから、きっと意欲的実験作品だろうなと思い出している。辛いがアル添でないだけに充分な酸味で日本酒度+26を裏打ちしている、飲み応えばっちりという感じだ。長く最も辛い市販酒、日本酒度+20の宮城のYは本醸造だった。これが廃業となると、せいぜい+12の奈良のHまで、日本酒度最高市販酒の追求が後退してしまう。そんな背景でどうやって造っているのかの解説をお聞きすると。もろみ経過が最終段階でどんどん切れていくと、製成したアルコール分自体が酵母を弱らせていくわけで、追い水してアルコール分を薄めて酵母に発酵の限界に挑戦させるということで、状況を見ながら何度も水を足していくそうなのだ。山廃の酵母は鍛えられているからアルコール耐性が強いとも聞いた。「まぁ除酸してないならいいか。たしかに何度も追い水するのでは、再現性はないな。」などと、勝手な感想を持ったが、お会いしたことのないS杜氏に敬意を表しよう。何故か北海道の酒店のサイトで複数ヒットする。北海道って辛口市場なんだろうか。

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2007年4月28日 (土)

札幌も純米だ

 札幌へ行ってきたが、すすきのを歩くと、自警団が呼び込みには絶対付いていくなと宣伝カーで連呼している。警察のパトロールはものものしいし、これで夜の街が賑わうとは思えなかったが、まず浄化しないと繁栄の基礎ができないという判断だろう。全道560万の人口のうち180万が札幌に集中している。人口が増え、地価が上がっているのは札幌だけで、その札幌の景況感もいいとは言えないようだった。夕張のような過疎地からまずここへ出てくるわけだ。

 南2条西2丁目だから狸小路からすぐ北で西向きのビルの地下にある、そば居酒屋「まるき」(221-4328)で、黒牛が入っていた。日本国は問題も多いがありがたい国だと思う。全国各都市にはそれなりに各地の地酒も集めたまともなそば屋がある。きちんとしたそばが食べられる店さえあれば、私はどこへ行っても寂しくない。酒は、その地の産のものにこだわるかどうかはその時の気分しだいだが、商売柄、その店その店でそれなりの判断で、全国からきちんとした「純米の」地酒を集めて置いてくれているとうれしい。自社製品が置いてあろうがなかろうがだ。

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2007年4月25日 (水)

クリーンブース設置

  今日で火入れもすべて終わり。明後日が総仕舞になる。杜氏も何というかほっとした感じに見えた。少し遅れたが、詰め口ラインの工事が完了。キャッパー手前から、フィラー(充填機)までをセミクリーンブース内で行うようになった。今日は黒牛の300mlを詰めているのだが、何となくラインがりっぱになったように見える。空気中の埃を立方メートル当たり3万個から400個まで減らしたそうで、これで火落ちは防げないものの、かなりの防止にはなる。ちょうど屋外向かいでは建物撤去、整地工事中である。間に合ったというのかどうか。Img_79812

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2007年4月22日 (日)

隣地火災の件

4月20日の午前7時すぎに、蔵の筋向かいの家から出火、隣接の旧精米場「酒づくり資料館 温故伝承館」の展示棟に一部にも類焼した。蔵に被害はなかったが、前面の県道が封鎖され、当日は出荷を見合わせました。多くの方にご心配をおかけしましたので、ここでご報告させていただきます。23日(月)以降は平常とおり営業いたします。

 私も類焼をとめるため消化器とか、水鉄砲よろしく清掃用の水道のホースの端をつまんで建物に水をかけるなどしました。反省としては、水道の栓を他人が勝手に使うのではないかとはずしていて初動が遅れたこと、普段は無駄だと思いがちな消化器ですが、やっぱり必要ですので、充分整備しておくべきだと思います。

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2007年4月20日 (金)

陶陶酒

ある文人酒屋がわざわざ私に青木正兒著の「中華飲酒詩選」をコピーして渡してくれた。経営などという低俗な行為にアップアップしている私に「歌どころ見て参れ」のご指導なのかもしれない。もらって三月して漸く序文を読むことができた。

当然私のレベルでは譯文のそれも意訳を頼るしかない。周代から唐代までの飲酒の詩を選んで、酒徒が酔余の朗詠に供する目的で本を書かれた青木正兒先生とは、大漢学者であったらしいが、たまにはこういう方面の先人の品格を学ぶ必要もあるだろう。

序文は、宋の陶穀の「清異録」を編集して、「麹世界」「瓶盞病」「禍泉」とまず酒の特性、本質を掲げている。

陶陶焉で、「やすやすと」と先生は読まれているが、薬用陶陶酒ってそういう意味だったのかと、変な方へ関心が行ってしまった。

麹の世界の一節では、その楽しみは量り知れず、やがて何もわからなくなる、という酩酊気分でまとめられている。

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2007年4月17日 (火)

生もと系酒母

「生もと」と「山廃」酒母を生もと系酒母と呼ぶらしいが、最近見直されている事情を、酒類総合研究所の情報誌はこうまとめている。「酵母だけを働かせるよりも乳酸菌などの微生物を関与させることで香味がより複雑になることが期待される」、また「生もとの環境で育てた酵母はたくましくなりアルコールが増加しても死滅しにくいということもわかってきました」、「こくがありながら後味のきれのよい清酒を造ろうという蔵元が増えている」ということです。さすがにうまくまとめるわな。

普通山廃とかは酸味が強い、飲み応えがある、燗酒にいい、とか言われるが、私なんかは今まで飲んだ山廃で感動したのは、やっぱり北陸の某蔵の高い山廃大吟醸で、これが山廃かよと驚くほどきれいできれが良かった。

当社がまだ山廃に着手しない理由は蔵の狭さとかが理由で、面倒とかが理由ではない。研究はさせているのだが。最近の研究会や発表会のテーマでこれ系が多いのは、差別化の一つの方策となってきた面も感じられる。純米醸造を前面に出した時期が今も続いてはいるが、次の段階というわけである。こういうのを業界の健全な発展というのかどうか、きちんとした山廃を出していればそうなるだろうし、何かひねらないとだけではネタの提供になってしまうだろう。 

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2007年4月16日 (月)

心白

 酒造好適米の心白について、「米粒の中心のデンプンの純度が高いため白くなってる所」と理解していた私は馬鹿だった。透明に見える部分では、角張ったデンプン粒が隙間なく詰まっているのに対し、心白部分では、そのデンプン粒子が丸くて、しかも粒子どおしの間に隙間があるらしい。そのため不透明に見えるのだそうだ。

 酒類総合研究所広報誌11号より。県の酒造組合の理事会に座って、業界は最盛期の4割の出荷量になったとか聞いていると、ついおまけの資料を読んでしまうのだが。

 ほかにも、酒造好適米は平成18年度は84品種が栽培され10年前に比べ56品種増加しているが、山田錦、五百万石、美山錦で作付面積の7割を占める。そうなんだ。で、蒸し米の溶解性は、アミロース、とアミロペクチンの鎖状の枝分かれした側鎖構造の長さが関係しているとか、等々、有益な研究の要旨が掲載されていた。天候の良い年の米は硬くてもろみで溶けにくく、冷夏の年は溶けやすいという経験則を裏付けるのだそうな。

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2007年4月15日 (日)

ONE LOVE

  ボブ・マーリーをレンタルCDで聴いているが、いつも思う。私は彼のファンだが、実際会ってれば彼は私なんかもっとも嫌うタイプだろうなって。早世して半ば神格化してしまったが、2001年の同時テロやイラク戦争を見ずに済んだのは彼にとっては幸運だったと思う。

 ボブ・マーリーでも聴きながら読むしかないのが、国税庁課税部酒税課が発行している「清酒製造業の概況」で、1年遅れくらいで発表される業界の分析資料である。平成17年10月1日現在で清酒製造免許を有する1922者中、1804者からの回答をまとめて平成18年11月に発表している。何せ全社あわせて課税売上高は5025億、酒税を抜けば4087億円しかない。他の部門とかを入れて1兆1934億としている。全体の営業利益はたった313億、清酒製造業だけなら何とマイナス19億である。各県単位の集計発表もついているが、その数値たるやもはやレゲエそのものである。一部を除けば何のために事業を継続しているのかわからないような実態なのだ。その中で何とか生き残ろうという覚悟であるから尋常人並みの智恵、働きではいけないのだ。

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2007年4月14日 (土)

じゃばらドリンク 北山村

  じゃばらドリンクの最後の1本を飲む。全国唯一、飛び地の村、北山村へ行って奥瀞の里で買ってきたものだ。和歌山県から三重県へ飛び出した、筆で一気に字を書いた、したたりのような形をした人口約600人の村で、観光筏も有名である。Img_7930

  淡い味わいであまり酸味を感じない、果汁は10%だが、原材料が「じゃばら果汁、グラニュー糖」だけというのもすごくシンプルだ。香りは何と言うか青臭いような柔らかいタイプ、とにかく他の柑橘系ジュースと比べても飲みやすい。製造者が「北山村販売センター 北山村長」になっているが、こういう飲み物は他に知らない。

  何せ特許もあって村外栽培禁止の果実で稀少性が高い。通販以外で買える所があるのかどうか。鼻炎に効くとか言われているが、幸運にも花粉症にかかっていない私にはわからない。

  

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2007年4月13日 (金)

ケルヒャー

  高圧洗浄機と言えば、深夜テレビの通販グッズだと思っていたが、酒蔵が買うことになると家庭用ではダメらしい。数十万円の機材が今日到着したが、給水ホースとの接続だの、フィルターとか部品とかで社員が結構長時間説明を受けていた。物いりは毎年のことで、次亜塩素酸ソーダは臭うし、酸性水は鉄を錆びさせるとかで、スチームが一番クリーンでいいということらしい。商社が間に入っているから、結局、米の話だなんだで昼になった。

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2007年4月11日 (水)

カビ臭

 日本醸造協会誌2月号で役に立ちそうな論文を見つけた。「清酒中のカビ臭汚染経路の解明とその防止法」岩田博、三木淳史、磯谷敦子、宇都宮仁4氏の共同執筆。原因物質はTCA(トリクロロアニソール)で、その前駆体2,4,6-TCA(トリクロロフェノール)が、ある種のカビでメチル化されることで生成するのは明かになっていたようである。またTCPは木材の防カビ剤として使用されていただけでなく、塩素酸系殺菌剤等により木材中のリグニンが分解され塩素化されることによっても生成するらしい。清酒では製麹工程で、麹によりTCPからTCAに変換されるのが主な汚染経路であり、清酒貯蔵中にも木製パレットから汚染されるそうな。つまり、木製パレットは使うな、次ア消毒は木部にするなということに相成った。斗瓶に入れラップとアルミホイルで封をした清酒を木製パレットに置くと4日で気がつくほどカビ臭がつくというから、すごい話だ。社員を最近の杜氏講習に派遣したら早速取り上げられていたから注目度がわかる。

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2007年4月10日 (火)

瓶のキャップの話

 酒の瓶はたいてい金属製キャップで、1.8Lはたいてい中栓と外キャップがセットに填められた状態で出荷されてくる。720mlと300mlの小瓶は、瓶口がねじ山に切られており螺旋状の山が口についているが、キャップはねじ山が切られていない平滑側面のものと、最初から瓶の螺子に併せて切られたキャップの2タイプがあり、前者は蓋をする機械で螺子切られながら封緘される。後者は小口で手作業で詰めるためのもので、手動の打栓機で筒状の金型で押さえつけて変形シールドされる。

 その栓の裏側はライナー(裏打ちされた緩衝材で、瓶と金属キャップの間のクッションとなる)が付けられているが、たいてい発泡ポリエチレン製であった。昨今の酒質の向上と高付加価値商品の増大により、ごくわずかなまたは環境で左右されると聞くが、「酒にポリエチレン香(ポリ臭とか言われる)が移る」と言われるのを嫌い、PET(ポリエチレン=テレフテラート)に変えるメーカーが増えてきた。ペットボトルを丸く切り取って貼り付けたと考えればいいですが、実際は発泡ポリエチレンをPETがサンドイッチする形で挟み込んでいる。

 当社も数年前に思い切って転換したが、そんなクレームがあったわけではない。ただこれくらいの事なら先手必勝という気がしただけで、1個あたり10数銭のコストアップを率先した。今であるキャップメーカーの顧客だと80%はPEのまま、15%がPETへ転換、5%がPP(ポリプロピレン)だそうな。技師によってはPPを推すとかである大手等が採用している。

 細かい話だが、神は細部に宿る、というからね。

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2007年4月 7日 (土)

小雨の土曜に

 夕方から花見に行こうかと思っていたが雨でやめにした。朝から昨日までの名刺を整理していると、会場から返送してくれた法被だのパンフがもう着いた。いかに東京都中央区からとは言え夕方6時頃集めて、翌朝10時に600㎞以上離れた所に着くのか。時速40㎞平均で移動したということは、ほとんどロスタイムなどないではないか。

 地図ソフトで名刺をもらった先の位置を確認したうえ、対応指示をFAXで出す。一部は先方に手紙も出す。そんなことをしているともう宅配便で大手の宣伝会社のイベント会場で話をした人が出した資料が着いた。向こうも働いているので、こちらも負けないように電話したり、物を送ったりで、随分片付いてしまった。

 今日は事務所は休み。蔵はもう甑を倒したため交替で休みを取る時期に入ったようで、但馬から戻ってきた蔵人が休暇を得た挨拶に来る。売店はパートさんが正月三が日以外が誰かが詰めている。息抜きにぶらつきに行って今日は雨で暇でしょと言うと、そうでもなさそうだった。明日、一旦金曜に帰ってまた横浜でのイベントへ戻るか連続して首都圏に留まって移動するかを先月まで迷っていたが、社員に一度全部一人でやれるか任せてみることにし、彼は今日から出て行った。10年前なら自分一人で続けて廻ったろうが。

 

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2007年4月 6日 (金)

東京ビッグサイト

4/4-4/6の3日間、東京ビッグサイト、つまり東京国際展示棟で、第1回グルメ&ダイニングスタイルショー2007が開催され、日本酒は20メーカーを取りまとめて名酒センター、こと株式会社ヤングマーケティング研究所が設営、当社も参加してきた。3日間のうち2日はアルバイトの女の子を確保できたが、最後の1日は和歌山で最優先の日程があり、名酒センターさんにブースを委ねた。         

 こういうイベントは考えようで、無駄なと言えば無駄な、効率のいいマーケティング活動だと言えばそうも言える、大変だけど便利な営業活動である。交通費、宿泊費、登録料、見本・試飲用の酒、送料、人件費、自分の日当と時間を考えると、まるで引き合わないようにも感じられるが、少し気分を変えると、お得意先様が何社も出てこられて挨拶もできるし、少しは新規取引に結びつく場合もある。さらには、一般への認知にも少しは役立つだろう。もし得意先回りをしても3日で廻れる件数などたかが知れているから、ライトな接触で充分ではないが、取引維持には重要な手段と考えられる。

 会場内が写真撮影禁止なのはあまりおもしろくないが、ご同業との情報交換やラベルデザインを参考にしたり、利き酒をしあうのも大きな目的である。だんだんいろんな日程が混んできて、イベントも全部参加できなくなってきたが、適当に機会を選びながら参加している。関係ない業界のブースも見て回るのは楽しいし、時に勉強になる。

 今回は何故か長野の蔵さんが多かった。燗して試飲させるんですね熱心な所は。麹歩合を高めた純米酒(精米歩合70%)くらいを燗酒用に開発しているのが印象的だった。

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2007年4月 2日 (月)

千枚田は各地にある(紀和町丸山)

 県内各地を見て回るシリーズもとうとう今日で、ある目標について全地点踏破となった。北山村に行くと「全国唯一飛び地の村」の看板がかかっていた。筏下りと「じゃばら」で有名な村。「道の駅奥瀞」でじゃばらドリンクを6本パックで買う。ドリンクの販売者が村長と書いてある瓶は初めて見た。小森ダムの下の渓谷はまったくの秘境で、筏下りってこんな所通るのかと上から覗いて身震いする。七色集落から串本に廻るため、紀和町丸山の千枚田を通る。Img_77872

日本の風景を守ることは食を守ることだ。しかしこれは生産性という点から見れば手の打ちようがないか天井が限られているなと気分がふさがる思いだ。大きく見れば日本の中山間地の農業自体がそうだろう。「海外から買う方が安い限りは輸入するのが合理的だ。より生産性の高い分野に資源を移さないと海外との競争に敗れて日本全体が没落する。国土保全、行政効率のために集住した方がいい。?」こういう考えが幅をきかすようになってしまったが、棚田は今年もきれいに耕されている。見学者も多そうだ。トレーサビリティーや有機農法というが、要は高くてもこういう所で取れた米を食べたいと人が思えば田は残るのだろう。有名になった棚田はもしかしたら残れるかもしれない。「支援者」というのがつくから。でも棚田一般は放棄地続出は確定的。この一日でも元の田というのを随分見かけた。国破れて山河在りだが、人心荒廃し、農地も山となり、山も捨て置かれて何が残るというのだろう。出来るだけ人の気配のない自然と集積した都市か。それが美しい日本らしい。私の蔵ではせいぜい3000数百俵しか米は買えない。維持できるのは50ヘクタールどまりだ。

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2007年4月 1日 (日)

農家から教えを請う

  紀の川中流域5町が合併して紀の川市となったが、その内の旧打田町域から米栽培農家3人の見学を受けた。わかったつもりになるのが一番悪いとは思うが、なるだけ理解のレベルを上げていきたいのが米づくりについてであるから、少ない機会としてお聞きした。見学というか交換になったが。

  和歌山県は長く酒造好適米がないとされてきたが、平成17年より山田錦が指定米種となった。当社においても和歌山県内から、山田錦、五百万石、美山錦を契約栽培して購入している。こういう交流がモチベーションを上げて米の品質向上に貢献できればうれしい限りだ。

 平成19年4月から、完全自由化で減反はしなくてよくなるらしい、しかし政府はいずれ米を買い上げなくなるだろうから、JAと春に契約でもしていない分は、もし売れなければ投げ売りになるということだ。酒造業界は、山高ければ谷深しで、夜郎自大の経営家族が勘違いも甚だしい錯覚で墓穴を掘って低迷の淵に沈んできたが、唯一弁解できる所があるとすれば、国産の米だけを今の所は原料にしていることぐらいのものである。多少の割当があるにせよ、ビール・焼酎の麦はほとんど輸入だろう。いずれ輸入酒米も使うとしても、国内の高級品市場をめざす分野は、唯一最後まで国産の米を買い続けると見られるから、酒米についても農家の関心は高まってきている?ようなのだ。もっとも中国で山田錦を作らせて輸入するくらいのことは、量産メーカーは可能となればすぐやるだろう。つまり中小の開き直った地酒メーカーは、何とか米づくりを続けたい農家にすれば、最後の顧客の有力候補なのである。

 私の姿勢としては、自ら米作に参加するのではなく、蔵は酒の製造、農家は米づくりにそれぞれ集中し、それぞれの分野で生き残れる者どおしがお互いを高め合っていけばいいと思っており、買付け、交渉、見学にはとにかく出かけて行こうという関わり方である。難しいのは地産地消というやつで、米産地でしか酒づくりをするななどと言わせるつもりもないので、逆にいいものを広い範囲から選択して使うことも良い方針であるという立場に属するから、地元の米なら何でもいいというわけにはいかないのである。

 だから米を見る目だけは養う必要がある。当然作り方や農業情勢、各地産地の動向等も広く知っておくべきである。また蔵は水、設備、技術その他を高めないと、その存在意義がなくなるということなのだ。

 肥料と反収の関係が今日聞いた中ではややこしかったが、窒素肥料はできるだけ少ない方が米と酒の品質にはいいんだろう程度に思っていたのは浅はかであった。そんなに単純なものでもない。     化成肥料は微生物の餌にならないが、たい肥から作った肥料は半分が微生物の餌となり、微生物が土壌を作り米が健全に育つという関係らしい。最近の肥料粒は何重にもコーティングされ、一回蒔けばImg_30512_1 自然と適切な時期がくると順に皮が解けて、施肥作業を省力化しているらしい。「一発肥」というらしいが、そんな合理化も進んでいるらしいのだ。

 

 

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