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2007年9月29日 (土)

アル添する時期? ピルビン酸

ピルビン酸測定スティックなるものを、もやし屋さんが営業にきた。倉内のことに細かく口出しできないが、説明を読むと発酵のメカニズムを知る一助となる。

もろみの発酵中、酵母の体内では、ブドウ糖→ピルビン酸→アセトアルデヒト→アルコール、という順で糖が分解されていく。結果として、発酵過程の前半でピルビン酸は増加し、後半には減少していく。

ピルビン酸が多く残った段階のもろみに醸造アルコールを添加してしぼると、酵母の代謝にショックが加わる、か。フムフム。その影響でアセトアルデヒトが多く残ると、木香(きが)が酒に付くわけだ。またピルビン酸が自然に酸化すると、ジアセルという物質に変化し、ツワリ香が付くらしい。利き酒の研修にいくと、アセトアルデヒトとジアセルは瓶に入ったやつで嗅がせてくれる。あぁあれね。

このような劣化臭を発生させないためには、ピルビン酸が100PPM以下になってから搾ることが望ましい、と書かれている。200PPM以下でアル添せよとか言ってたと思うが、薄まるという意味だろうか。純米なら関係ない話だろうが、本醸造型の吟醸酒は搾る直前にアル添する。そのタイミングを計るために、リトマス試験紙のようなものが開発されているのだ。仕事とはいえ現在の発酵技術はすさまじいものだ。2-10度で保管要で、1年しかもたない?。

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2007年9月28日 (金)

和牛博覧会

10/11(木)-14(日)鳥取県米子市、境港市で、「和牛博覧会inとっとり」が開催される。酒銘が「黒牛」のせいか、県庁の方から依頼があり、PRに少しだけご協力することとなった。ポスターやラベルのデザインの参考になればいい写真がほしいとは思っていたのだ。

 5年に1度の大会だそうで、各部門で品評会を行う。サブ会場では闘牛、「隠岐の牛突」も見られる。これは行きたかったなぁ。同じ時期、東京でイベントがあるから無理。肉についてはまったく知らなかったが、大きいのになると800㎏にもなる肉牛は、審査会場まで搬送されそこで屠殺される。2日かけて冷やして枝肉にしたのを、審査し、セリ会場へ持ってくる。何番目かの肋骨の間を輪切りにした肉を見て審査するそうだ。枝肉4000万のメンツでの落札もあるらしい。それじゃ儲かりますね、と聞くとそうでもないらしい。食品ならどの分野でも産地化やブランド化に懸命に取り組んでいる。行政もPRだので産地育成に努めているわけだ。で、「和歌山てどうよ?」と聞くと畜産農家は90戸、熊野牛を売り出しているとのことだった。

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2007年9月25日 (火)

黒牛仕立て 梅酒

黒牛仕立て 梅酒 720ml 新発売

アルコール度数 13度

エキス分 19

※但し、発売元は中紀酒類株式会社(株式会社名手酒造店の関連会社で卸売免許有り)となります。株式会社名手酒造店は清酒のみの製造に集中しているため。

標準小売価格  720ml 1400円(税込)

日本酒ベースの梅酒製造については、全国の清酒メーカーが参入しきってしまった感があります。和歌山県は梅の最大産地ということもあって、当社もやらないのか、とよく聞かれてもおりました。ところが、蔵が狭いうえ、けっこう稼働率の高い状態では、梅酒をさらに清酒蔵で仕込むことは、以前から躊躇されることでした。Img_99902

他社の単純な真似はしたくないという思いもあり、また清酒の製造に集中すべきであると常々考えていたのですが、和歌山県産の南高梅の需要振興にも貢献したいということもあって、オール和歌山県でコラボレーションに取り組むことにしたのです。

まず、清酒は自信を持って造るとして、梅を酒蔵が買ってくるとなると、梅の確保は遠隔からとなります。やはり最上質の完熟した南高梅(肉厚で大粒の和歌山特産品種)を安定的に確保するのは地元(南紀方面)にはかないません。また梅加工業者は地域産品需要拡大のため、一部で梅酒製造免許を取得していましたが、清酒は製造できないため、単独で日本酒ベースの梅酒は造れない状況でした。

 そこで、純米酒「黒牛」を、田辺市の梅酒製造所へ送り、ここで梅酒に仕上げ熟成させる、という、オール紀州ベストマッチの実現に、当社と中田食品株式会社が合意したのです。これなら蔵の方は清酒のみに集中できます。最初にPBの辛口アイテムを先行させましたが、このほど旨口オリジナルアイテムを完成させました。オンザロックが特にいいノリです。したがって製造元は、中田食品株式会社となります。もっとも独占販売で、発売元は、株式会社名手酒造店(ベース清酒製造元)が卸売免許がないので、関連会社の中紀酒類株式会社としました。

さらにアイテムも揃えて参ります。氷片のひとゆらぎに梅園の陽光と潮風を感じて下さい。

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2007年9月23日 (日)

輸出は好調?

週刊ダイヤモンドで、ある地方の酒造メーカーが輸出にからんで何百万かの詐欺にあったと書かれていた。業界通に聞いたけど知らないようで、何百万なら他の業界ならよくある話だろくらいの反応だが、この業界でその額は大きい。不慣れな地方中小企業が狙われる例と記事ではされている。たしかに最近輸出に熱心な蔵が増えているので、そういう目にあうことも多くなるのだろう。どう見ても経費倒れに思うが、国内販売への宣伝効果を考えているのかとは思っているが。遊びに行く口実だろうと、地元や地味な顧客から意地悪に思われるリスクも考えねばならない。チャレンジ精神には心底敬意を表するけどね。有力な販売先が海外行事をやるというので付き合わされるケースもあるようで、それは接待という部類か。

当社も皆無ではないし、少しづつ増えているのは事実であるが、例によって小口分散だし、向こうへまで行って営業するほど、ヒマとカネはない。観光なら付き合うぜ。

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2007年9月20日 (木)

精米開始

1日出張の間に、石抜きの設置、試運転は終わり、きょうから精米が始まった。手を真っ黒にした機械屋さんが帰って行った。それにしてもまだ暑いな。こんな時候から酒づくりに入っていくのかと思うと、まだまだその対策を進めなくてはなるまい。まるで砂の城だな。

ひやおろしについての問い合わせが増えてきた。どうも専門店とかマニアとばかり話しているとだんだん頭が堅くなりそうだ。びっくりしたのは、ある消費者から、「ひやおろし」って夏用のお酒?、と聞かれたことだ。そう言われれば、普通の人ならそう感じても無理はないだろう。氷を鉋でけずった感じ、かき氷を想像しちゃうわね。大根おろし、とかで。ははぁ、ーーー。セールス競争で発売時期が早まったと言われていたけど、消費者が夏の酒かと思って、どんどん盆明けから飲んだのかもしれない。

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2007年9月18日 (火)

石抜き

精米機への石抜き機の設置を行う。試運転は明日だが間に合わせるため、今年最初の五百万石も入荷した。富山県南砺市産、総健農法による。

石抜き機というのも面白い機械で、おろし金みたいな逆向き突起のついた傾斜板の上に米を流してから精米機本体に張り込むようにするもので、その傾斜した「おろしがね」を電動で振動させると、米は下へ落ちて行くが、交じっている小石は上にあがっていくという、ちょっと理解しにくい原理による。おろし金の最上部は三角形に狭まっており、あがってきた石が一カ所に集まってきて、頂点近くの穴から排出される。これがないと、酒にまで石は残り、酒粕に交じってクレームのもととなったり、精米機のロールを傷める原因にもなる。

大きなJAの出荷場では石抜きを通しているらしいが、直接契約栽培の場合はどうしても交じってくる。天候等で稲が倒伏していると、穂が地面に付いているため、刈り取り時に籾に砂が混じるのだ。

食米業者の精米機には完全に装備されている。これで遅れを一歩縮めた。

急いで米を投入すると、逆向き突起を米はオーバーフローして石は取れない。大型精米場ではスケジュールに追われて素通りさせてしまう傾向にあるとのことだ。「張り込みは急ぐな」ということらしい。

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2007年9月17日 (月)

恥をかきながら学ぶ

だいたいこの会は蔵元なんて外に来てないじゃないか、杜氏はいるが。今日も利き酒テストではずれた。たぶんこれやあれやで蔵元は参加しないんだろうな。と思いつつ、島根の堀江修二先生の吟醸についての講話を拝聴する。一般向けといいながら、だんだん細かくなってくるので、かなりの糖化のメカニズムにまで及んだ。いい麹というのは、糖化酵素が多くて液化酵素や蛋白分解酵素が少ないことが条件で、外硬内軟の蒸米や突きハセ麹がいい理由が納得できた。そのために米や水の選び方、白米吸水率の目標水準の他、引き込みから床揉みまでの期間に蒸米の表面をよく乾かすとか、製麹温度は高い方が良い理由に関連づけられた。その他濃密な講話だったのだが、日本酒ファンには大いに参考にされて、参考にとどめてほしい。受け売りは私もしないつもりだが、しないでほしい。

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2007年9月16日 (日)

週明けを思う

連休明けの火曜にはもう精米機への石抜きの設置や、米の初入荷(五百万石)がある。そわそわしてくるなぁ。日曜だが、資料館(売店)は無休だし、一部類焼した展示棟から運び出していた道具類の清掃を今日からやることになって、朝から蔵というか家の内外には人がいる。休めないのか防犯上これもメリットなのか、職住一致とはこういうものだ。しかし今日は岸和田のだんじりが本宮だ。ちょっとでいいから見に行きたいなぁ。祖母が宮本町からきているので、1/4が「きしわらー」だから、よく見に行くのだ。

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2007年9月15日 (土)

米価低めで始まる

製造計画を立てていると、米屋の旦那から電話だ。すごいタイミングだ。低めに値が決まり始めていると。昨今価格が安定というか低迷しているのは、米と酒くらいなもので、後はどんどん値上がりし始めているというのに。肥料が1袋600円上がるということで、農家は板挟みである。問題は異常気象等で不作の時のしっぺ返しがあるから、安定関係を確保する必要があるので、値切ればいいというものではない。

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2007年9月14日 (金)

地産地消

地球環境への問題意識や、食の安全への不安の高まり、伝統食への関心の高まりから地産地消をテーマに地方の地酒蔵が、地元で栽培された米を使って醸造した商品を売り出している。当社は平成2年から県内で酒造好適米の契約栽培をはじめ、平成3年から純米吟醸「野路の菊」を続けている。販売は都市部に照準を置くことが多いが、それではやかましく言うと地産都消になる。それでは都市部で酒を飲むなという話になって、あまり「地産地消」という言葉は振り回さない方がいいような気がする。清酒は国産の米を使ってますからフードマイレージ上、外国産のワインやビールより良いですよ、でとどめるべきだと思うが。

清酒の場合、原料の取れる田と蔵は離れているのが、伝統的な姿でもあった。蔵は技術・設備・水をセールスポイントにするウエイトが強かったと思うのだ。

 和歌山県内の酒米については、そういう努力もしていることをアピールするために、アイテムを限定して続けている。主力商品の原料米は、コストと品質の最適の組み合わせを追求して、現在のところ、兵庫、福井、滋賀、富山、岡山から調達している。これは特に山田錦の場合、台風被害のリスク分散にもなる。また台風が接近中である。

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2007年9月13日 (木)

資源高騰の影響

蔵を見廻ると休んでいた製造部員が出てきていたりと、漸く酒造シーズンも近づいてきた感じがする。ご苦労だが私の代わりに出張してきた者が特殊品を手詰めしている。これも良し悪しなんだがな。

 今日は資材の値上げ交渉があった。当然こちらが値上げ幅を抑える立場だ。まず石油、そして運送、さらには瓶、段ボール箱、と値上げ申し入れがじわじわ出てくる。経済新聞の通りの展開で、こっちも大変なのだが、何だかおもしろくなってしまうのだ。鉄は倍になったとか、石油だって税金を抜いた部分では倍以上だろうとか、素材の値上がり率が当然大きい。加工度が高いほど、何とか吸収できる所は辛抱してますと、陳情してくれるのだ。その辛抱とは下請いじめなのか、従業員の労働強化なのか、私は知らないが、こちらは値上げなんて難しいのは百も承知なので、ホイホイの了解はできない。また申し入れがあるともっといい業者はないかとか、別の方法はないかと調べるから、自分の仕事を見直す機会にもある。みんな楽じゃないですね、で落としどころを探る。

  

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2007年9月12日 (水)

JAはどっちを向いている

中小企業家の会合で、農業資材卸業の方が、最近のJAについて、農家支援の姿勢が見えなくなってきているのではないかという発言があった。金融事業へ傾斜しているとか、農家がJAを頼らなくなっているとかの別の人の発言もあった。私もつい最近、やるきのある専業農家がJAとまったく取引がないということを聞いて驚いたことがあった。この前の圃場廻りでは、うまくJAと連携してそうだったが、資材業者との話や施設見学では不満や問題点がちらちら見えた。どうなってるのかな。コメリや農業屋で資材を買う農家も多いと聞く。誰もがうまくいってるはずはないが、混乱が感じられる。

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2007年9月11日 (火)

玉突き

石油価格が上昇して、燃料から資材、運賃へと値上げを提案されてくるようになった。仕方がないと簡単にも言えない。言ったら最後今度は自分が納入先を回ることになる。今日は運賃の見直しとなった。小口多頻度をもてはやされる時代は転換点かもしれない。そもそも地酒屋はそういう観点を売りにするチャンネルは販売先としては、消極的対象である。問題はその先がどっぷり宅配便依存という構造だろう。歩いて買いに来る客に手渡しで売られる製品とは一体どれくらいわずかな割合なのかわからないが、少ないのは確か。小売りから業務店への配達さえ宅配便が増えている。蔵から発送する手段としても宅配便を安易に使いすぎたかもしれない。宅配で1個何円と単価がわかる方が総額が安いことの多い路線便よりも選んでしまう傾向があるのかもしれない。わかりやすい方を選ぶ人間心理だろうか。冷静に考える機会にしたい。

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2007年9月10日 (月)

良い記事書くなぁ

経済誌に「過剰な品質競争を排す」という記事があった。「顧客の声に聞け」というのも罠のひとつで、100%信じ込むと迷路から冥界に続く華やかな道をたどることになる。わかってる経済人もけっこういるなと感心したが、それはそれとして着実なスペックアップを心がけねばならない。

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2007年9月 9日 (日)

委託販売の八百屋

中心市街地の商店街が衰退していると言われて久しい。わが海南市の駅前の一番街もそうだ。それでも自転車で駅から帰りにちょっと寄れるから、絶対環境にいい、郊外店よりは。ショッピングタウン「ココ」の地下には、普通のスーパー、オークワと、百円ショップや食堂が数軒あって、閉店したままのお店もあるし、駅前へ移転したとか聞いた店もある。その一角に八百屋というのか、委託の農産物市場が出来ていて、生産者の名札を貼った野菜が売られている。醤油や乾物もあるが、細かい仕組みはわからない。委託販売方式の市場というのか、JAが郊外で「○○市場」というスタイルでけっこう当たったのか、県内各地に同じような市場ができたのだが、それに似たスタイルのようである。これがけっこう繁盛していると家内も言うくらいだから、そうなんだろう。

取りまとめをしている人はいろんな事業をされているのだが、やっぱりけっこういけてると話されていた。町中でやったのが違いであるが、何でもチャレンジと工夫が大切なんだな。

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2007年9月 8日 (土)

「ひやおろし」とは

「ひやおろし」の定義について1ページ割かせていただく。例によって業界で定義を統一できなかったのだ。一言で「夏を超えて気温が蔵の貯蔵温度を下回った頃に出す生詰め」だとばかり思っていたが、出荷時の2回目の火入れをしていても、夏越しで適度に熟成していればひやおろしだ、という定義も通ってしまっている。

サイトを見ていると地酒専門の卸や銘酒居酒屋への有力な業務卸のページは「生詰説」であるが、解禁日を「策定」-提唱だろ-した組合の定義では、「厳寒期に醸造した清酒を一夏越して調熟させ、秋口に入ってほどよい熟成状態で出荷するもの。」となっていて、個々の蔵元の独自の基準、というのを是認する形となっている。

当社というか私の場合はずっと生詰と思っていたから、生詰で少し出してみようと思うが、解禁日には出せなかった。9月9日ではまだ暑い。普通お彼岸が済んでからだろうと思うが、いかがなものだろう。「一斉に発売してイベント性を持たせ、日本酒シーズン幕開けと位置づけ、日本酒の知名度アップならびに需要拡大に結びつける」という趣旨に協力できなくて残念だが、西日本の蔵としては9月9日は早すぎるという感覚だ。卸、小売の倉庫や棚の取り合いになりかけていた、秋の営業商材の出荷時期の早出し競争を制限する意味があったと聞いているが、18日に9日遅れで発売できそうだ。もう仕入れが済んでしまっていて売れないというリスクは当社が負うが、数量限定なので納得づくというところか。

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2007年9月 7日 (金)

ひやおろし

このページは広告・商品案内です。Img_98052

純米酒 黒牛 ひやおろし(生詰・原酒)

9月18日(火)発売  1.8L詰 税込 2750円

日本酒度 +1.0

酸度     1.6

精米歩合・米種等は火入・生酒の黒牛と同じです。

呑み切りの際に、香りのある生詰で売るのに適したタンクを選んで、熱処理はせず詰め口しています。

1.8L1000本限定です。

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2007年9月 5日 (水)

こだわる

田植えを手でして、1本植えでできるだけ薄く蒔くのが、1粒当たりで最大の米粒数を得る方法であると、自分では納得した。機械で植えるために、数本まとめて植えるとか、反当たりでたくさん取ろうという方針から、その倍率を低くしているだけであると。苗の横間隔は30㎝と決まっている。この前手植えした古代米は、30㎝四方だった。あとから聞くと、1坪でお茶碗1杯という感覚的覚え方をしているようだ。機械の場合も条間は30㎝で固定して、回転する爪の間隔を調整して、坪当たり31株から80株まで対応しているようだ。カートリッジみたいな苗箱は、種籾60gから120gくらい。箱自体はプラ製で250円ほどらしいが、苗が乗ると700円くらいか。加湿保温機で自分で作ると100箱入りで40万かかる。10年使うとして、1箱400円、100g盛りなら籾代が60円、250+400+60=710円。うーん、買っても変わらないな。何のために、こんなに考えるのか自分でもわからないが、こういうことを続けていれば、米についての理解が進むのではないかと、自己弁護しているのだ。それから、水田経営の固定費コストとしては、公租公課もしくは地代もかかる。これがまた場所によるからはっきりせんのだ。

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結局1粒は何倍になるのか

つらつら考える。結局、種籾1粒は何粒になるのか。機械植えの場合、爪が苗をつかめないから4~5本植えになる。慣行農法なら分けつは20から23、最終17程度まで落ち込むとして、4粒が17×1穂に80粒とれたとして、1360粒になる。1粒で340粒か。

88分けつというのは、鉢植えみたいな場合らしい。光があたらないとか、隣の株と根があたれば分けつは停まるとかで、田の中央は分けつ数は低くなる。そして薄蒔きの方が多くなるのだ。五百万石の場合、4月中旬に植えてしまえば30くらいまで分けつする坪60株3本植えの場合である。普通は5月初旬に植えるが、そうすると20程度になる。ただし早く植えると高温障害にあいやすくなるらしい。

種籾は1㎏600円ほどだが、100g盛りの苗を1枚700円で買ったとして、1反12枚で7200円が苗代。肥料代を抑えて反8000円、こだわると土壌剤とかで25000円に及ぶというが。農業用水が、紀の川左岸で5800円/反であるから。直接コストは、21000円/反となる。

全農が保証する最低仮払金が1俵7000円時代だが、まぁ11000円で仕上がるとしよう。520㎏/反とれるとすると、粗収入は95300円か。95300-21000=74300円の謂わば粗利のうち、紙袋、検査料は目に見えたコストで、そこから機械損料、燃料費、そして最後に人件費を引くわけである。これらは経営面積で変わってくる。ざっとしたイメージでも1ヘクタールで70万の粗利であるから、30ヘクタールくらいないと、経営的規模にならない。5条刈りのコンバインで1日に1ヘクタールしか稲刈りできないなら、スケジュール的にも無理だとというのがすぐわかってしまう。少なくとも普通の値段のものを普通に作っていてはダメだというのがわかる。どこかの業界と、おそらく今の日本ならたいていの業界と同じである。

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2007年9月 4日 (火)

米市場は複雑怪奇

9/2-3と某方面の圃場を視察、山田錦は花も咲き受粉が終わった頃であった。五百万石は一部で刈り取りが始まっている。来なくても良いと言えばそうなのだが、米の状況を報告するのも蔵の務めではないかと思う。Img_97222

今年は概ね平年作で落ち着きそうだが、需給についてはそうはいかない。資料によれば政府古米が16年産9万トン、17年産が39万トン、18年産が25万トンの計73万トン、7月末で在庫がある。全農・全収連13万トン、卸未引取分40万トン、卸20万トン、ここまでで146万トン、外米が190万トンを併せて336万トン、米があったわけである。19年産は167万ヘクタールが作付けされ、1反=0.1ha当たり520㎏すると、868万トン収穫されるはずである。併せると約1200万トンになるが、需要は830万トン程度とすれば、在庫や政府買上を見込んでも2割近くは余るという観測らしい。来年6月の在庫予想300万トンとは某氏の予想である。書いてる本人は素人なのでよくわからないが、どうも大変なことらしいのだ。エサ作ってることになりそう?。JAの品種別仮渡し価格は急落して、最低俵7000円まで来ているらしいが、張り込んで高い県などは精算がマイナスになるのではないかとまで言われていた。ものすごい品種・地域格差が出てきそうなのだ。

そんなに大変なら高く酒米買うよとまでは言えない身分だが、そういう価格水準を聞くと、酒米はけっこういい値ではある。しかし、つらつらコストを聞いていると、農業自体は所得補償なしには維持しえないように思われた。値切ろうと思って、経費を聞いているのではないと説明しながら、機会を捉えて聞いている。まぁ酒造業だってそうと言えばそうなのだが、そんな甘い言説が許される時勢ではない。

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