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2007年10月31日 (水)

一極集中

 酒以外のテーマでの会合でだが、地方の県庁所在地でも一局集中のような事態は起こっている。商業中心地はJR和歌山駅周辺のみ景気が、いいとまでは言えなくてもまずまずの人通りで、地価も上昇というか複雑な意味合いを持たせて、上昇率加速ということになりそうだ。これが全国の他の地方でも同じような傾向のようで、東京と地方とか、大企業と中小企業とか、わかりやすい2分法で話すと、しらけてしまうような難しさを現実は孕むようになった。お前の蔵の酒はどこで買えるのかと、ある先生が聞いてくれるが、狭い地域でどこを教えればいいのか瞬時に判断しなくてはならない。こちらの都合や流通の立場は関係なく、相手にわかりやすくなくてはならない。そんなわかりやすさや便利さが生活に満ちあふれている時代では、ちょっと中心部を離れたおもしろい親父のいる酒屋を紹介していられない。便利な場所、知名度の高い場所、つまり一局集中を後押ししている力とは、周囲にあふれた便利さ、要求水準なのではないかと思いついた。

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2007年10月30日 (火)

知事登場

 自分が関与している数少ない業界で、業界?団体の総会に県知事がお出ましになるのは、この林業だけである。うちの場合は、ほっぱらかしているだけの経済学的に「正確に」書くと、業界ごと破綻(補助金なしで維持できない)している産業は、実態が正確に世間に知られているわけではない。経済社会の領域外(外部経済)での価値で、つまり国土保全とか環境とかで意義があるからか、存続を許されている?ばかりか、伝統と地政学的意味もあり扱いが違うようだ。

  懇親会は内輪だけだが、お気づかいいただき、私が注文してないのに、「黒牛」を出してきてくれた。

 酒と山とは縁がある。昭和も終わり近くまで、作業シーズン始めに、飯場では、作業対象の山に向かって、祀りやすい木の根元に、三方に、米と塩、「おこぜ」をのせて供えていた。当然、酒も。作業の安全を祈念するのだが、山の神は女なので、美人の(差別的に採られないように希望する)鯛とかを供えては山の神は機嫌が悪くなるので、おこぜということになっていた。もうそういう現場はないのだろうか。あの当時、当然、酒は普通の2級酒で、飯場で一日の仕事を終えた作業者達が、差し入れた酒をやかんで燗して飲んでいたものだ。生木をくべて五右衛門風呂に入ると煙たくてしかたがなかった。

 黒牛を発売した頃から、山には社長も投資しなくなった。私も関わり方はかわった。それでも情報集めとして、年に1度は顔を出している。

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2007年10月28日 (日)

燗酒を楽しむ会

Img_0395
10月28日日曜日、関東某方面で燗酒を楽しむ会に参加した。70人くらいの参加者だった。29アイテムを、室温、35、40、45、50度の5段階でチエックしようという意欲的なイベントだった。もうわからない、という正直な感想は、比べるよりも、違いを楽しむ方向で好ましい。過熱すると酸味が甘味や旨味に変わるあたりが、燗酒の魅力だろうか。

反省としては、せっかくの資料チェックを怠り、1.8Lの価格を720mlに付けてしまっていた。こういう時はあまり気にされないけどね。

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2007年10月27日 (土)

高島屋タワーズ

高島屋タワーズ
10月27日土曜日、名古屋駅の高島屋タワーズへ初めて登る。最上階のレストラン街の広さに感心、混んでて入れたのはインド料理店だった。フロアの広さに驚く。名古屋駅前の人通りはたいしたものだが、名古屋は商業中心配は集中しているのだという。全国的にも都市の中心駅に集中する傾向というが、駅前商店街の衰退も全国的だ。つまり駅再開発が都市の構造を変えたのだ。規制緩和が背景にあり、駅前は駅中に敗れたとも言える。

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2007年10月26日 (金)

爆縮

核爆弾の製造の話ではない。

そもそも市場が縮小傾向の所で、需要を盛り上げるためと称して行われているイベントその他は、どうしてもマニアや力を持った流通関係者の声が大きいから、より高品質で深いこだわりとより手をかけた工程の製品を、消費者の高度化する要望に応えるという名分で追求させていく。一種の過剰品質に陥り、評価は高いが経営的に今一以下になってしまう。さしずめウランの球を爆縮するようなもので、あるポイントで核分裂するのかどうか、猛烈な拡大(日本酒需要の爆発)がこの方向で起こるのだろうか。破壊だけで衰退を早めるのか、このままではこの公算が大きい。気軽に各地の個性ある製品を楽しむという、ちょっとした酒文化や製造技術への関心を喚起する方向が本来需要拡大には良いと思うのだが、どうしてどんどん、こうでなくてはいけない的な方向へ逸れていってしまうのだろう。差別化と需要拡大は違うのである。個々のメーカーなり流通関係、広告関係、技術等関係者は、差別化して自社あるいはある群のブランド価値を大きくするために動く。経済学でいう合成の誤謬のようなもので、けっきょく理屈っぽいマーケットにしてしまって、ますます需要を減少させていく。ぼろぼろ剥がれ落ちる市場の内側は、マニア的方向を追求する層と価格追求層に二分していく。本来育成していくべきは、少し嗜む、どうせ飲むなら、ワインや焼酎より各地の地酒を飲みたいという層なのだ。

今週末参加の「燗酒を楽しむ会」の出品予定リストをみれば、ここはそれほど侵されてないように思えてよかった。

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2007年10月25日 (木)

熊野

和歌山県北部(紀北)に住む者が仕事で紀南、それも潮岬から東の方へ出かけるのは別に珍しいことではない。ただその時間距離の遠さや、何となく文化圏も違って旅行めいた気分になるので、少し楽しい気分になれるのと同時に、京都くらいへ出かけるのとそう変わらない心理的負担がのしかかってくる。

郷土料理や特産についても、和歌山県というのはいっしょでも、お宅の地元の文化を代表する云々、とは言い切れないところだ。もちろん同県だしPRはするけど。

現場、古座以東なら、紀北からは有田川を超えた吉備あたりから山中に分け入り、龍神、中辺路、本宮と今は全部田辺市に合併されてしまったエリアを車で行く方が早いし安い。来月11日には高速道路が田辺までつながるので費用を無視すれば勝浦くらいまでは、高速で海沿いを行っても変わらなくなるだろう。

茶がゆ、くじら、めはりずし、といったところか。観光ではない者が味わうこともあるのは、まず勝浦のまぐろ丼だろう。タイミングその他で食することもある。古座のウナギ丼もあるけど。

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2007年10月24日 (水)

郷土料理と食材

よくお酒に合う郷土料理を紹介して下さい、と言われるが、「県民の友」(県の広報誌)10月号が「わかやまの食材と郷土料理の一例」として写真入りでまとめている。みかん、うめ、とかの果物や野菜類は置くとして、寿司、魚類も知らないものまであって、県内でも地域が違うと食文化が違うことがよく解る。

これから旬になってくるのが柿で10~11月とある。案外知られていないし、居酒屋でそんな所は見たこともないが、柿は酒に相性がよい。昔の酒袋や用具には柿の渋が塗られていたくらいだ。柔らかい富有柿をスプーンですくって食べてみるのをお薦めする。これは低温もしくは常温だから、吟醸や純米を冷酒で飲むには良い取り合わせだ。ご家庭向きだけど。

和歌山県は柿の生産量は全国1位らしいが、伊都郡九度山町というあたりが特に品質が良いとされる。高野山の麓で、真田幸村が大阪夏の陣の前に隠棲していた「真田庵」が有名な見どころだ。隣のかつらぎ町も串柿生産日本一の四郷地区等秋になると山が柿色に見える。ものすごい急傾斜の地域で、農家を訪ねるとアルミパイプが張り巡らされていて、シーズンだと柿が満艦飾につり下げられて壮観。

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2007年10月23日 (火)

加工用うるち米(清酒用)

20米穀年度(米穀年度は、前年11月から当年10月末)における19年産加工用うるち米(清酒用)の案内が来たの。ずっと買えていなかったのでぼんやり見ていたが、丸玄米で30㎏(1.2等)で5000円(税別)とか書いてある。問い合わせると。

 消費者には加工用米=くず米、程度の知られ方だし、制度の趣旨からも高い酒用じゃないと思っていたが、精米歩合50%のものまでよく見るとあるのだな、これが。聞けば、3等以上ですから特定名称酒にも使えます。ただし10月半ば以降しかだせない、どの米の品種が当たるかわからない、産地も指定できない。うーん。しかも「うるち米」だろ(酒造好適米ではない)。ははぁ、あそこの製品の裏貼りのあの書き方はこれか、なんて。でも押さえておく必要のあるものだ。

 特に安く売ってやってるという感じなので、白米に精米したものが原則で、自分で精米するんだというと、係官が本当に酒に使うのか監視にやってくる。普通酒用に以前買った時、本当にきたもんね。米屋と組んで主食用に転売とか交換されないようにしているわけだ。せんべいとかの本当のくず米を主食用と偽り事件になった例があるのでその加工用米といっしょにされないようしてほしい。

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2007年10月22日 (月)

和牛(隠岐の牛突き)

鳥取で開かれた全国和牛能力共進会へ行ってこられた方から、「隠岐の牛突き」とかの会場の写真をいただいた。「黒牛」だから、ポスターとか考える時の参考にしたいので、とか出発前に話していたので、お気遣いいただいたのだ。5年に1会だからか随分盛大で闘牛付きか。お酒のPRまでしていただいたようで何だか恐縮だが、お祭りだからね、こういう形でお役に立てればうれしい。2

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2007年10月21日 (日)

ネット直販と地酒

中小企業の勉強会へ行く。報告者はおしゃれな授乳服のネット販売で成功された、(有)シーエスピーの千畑社長だった。油田を掘り当てるためのプロセスがなるほど納得がいく話で、繊維製品の流通、製造、企画と永年のノウハウの積み上げと、信用の蓄積がないと、ネットでいきなり当てるというわけにはいかないのがよくわかった。

グループ討論すると、昨今の情勢から赤福ネタも出てくるわで、食品関連業界としては、身体検査の必要性を感じる。しかしあそこもわかっとったやろとは思うけど。

ネットで販売をメーカーがやると、多少は売れるだろうが、販売店がやる気をなくしてしまうだろう、ということで当社サイトは、売るサイトではなく、売る人に講釈とネタを提供することに力点を置いている。このブログもだ。もちろん飲む人にも、酒のバックボーンを理解していただくネタを提供したい。メーカーによっては、販売店がネットで売ることを禁じている所もあるようだが、仕入れた物の売り方まで拘束できるのかという問題と、その制限の実効性に疑問があり、サイトで売りたい販売店は売っていただいて結構というスタンスなので、結構力を入れて売っていただいている先様もいる。ということで当社のように小売店が販売する比重が高い蔵では、インターネット空間では謂わば黒子になっているわけだ。もっと小規模な蔵で、販売店への依存度が低い所は一部熱の入ったネット販売をやっている所もあり、その可能性が注目される。21世紀中葉にインターネット販売専門地酒蔵が出現するかどうか、というわけだ。

 地方で元気のいい珍しい企業は、たいていネット活用型で、「立地の壁」を打ち破る武器としてインターネットが使われている。私も人の成功例を聞いているとむずむずしてくるので、別分野でネットを活用できないかとは考えているが。

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2007年10月20日 (土)

もと初め

酒造シーズンで初めて酒母の製造に着手することを「もと立て」とか「もと初め」という。「もと初め」として蔵では季節で働きに来ている蔵人達に特別に料理を出すのが習わしだった。だいたい数年前までは会所部屋(食堂、休憩室)へ鯛のお頭付き1尾とすき焼きが恒例であった。蔵元の女房がその手配をしたりするのだが、しだいに外食で済ませたいとの要望がでて、商工会議所の下の居酒屋とかで行うようになってしまった。

 当然ながらか、特別かはわからないが、平成の世になって以降、毎年私は出席して挨拶する。昨今の情勢でいけば、まずは今年も酒づくりに取りかかれたことに感謝せざるを得ない。無事故で帰省していただくようお願いする。

 実際の酒母第1順号は10/5に立てているが、19日に「もと初め」会を開くことができた。今年は但馬から和歌山県へは6人の杜氏がきている。1社社員杜氏化したようだ。

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2007年10月19日 (金)

地元の米で酒を造ること

今年の地元県産米の入荷が終わり整理すると、127.5俵が蔵に運び込まれたが、規格外(等外)米がけっこうでている。集荷後検査を受けて判定されるのだが、農家の報告を聞くと、はて客観的なものかは疑問だった。粒そろいとよく言うが、整粒度、登熟度、水分その他、研修を受けた農協の職員とかが検査をして判定するが、全部の米を見て判断するわけでもないので片寄る傾向がある。Aさん家のは全部3等、Bさん家のは全部等外とかの結果がでてくる。等外品は使用先の制約があって、結構大きな影響が蔵としては出てくるのだ。等外にもいろいろ原因があって、カメムシにやられるのは消毒回数を増やせばいいが、安全の関係もあって対策は難しい。が、カメムシ被害の米は精米してしまうと、白米には虫が残らないから酒には支障がない。だからカメムシで等外になった米は3等と酒の原料としては変わらないものとなる。「茶米」というのは、米粒の色が酒粕にまで色が残るから、避けたいところだ。未熟米は酒への影響はマシだろう。困るのは胴割れで、精米途中でそういう米は割れる運命だから、まったく無駄にしかならない。酒屋としては買いたくない米の筆頭である。青米というのも、本当に死んでる死に青と、生きてる青米がある。生きてる青米なら精米すれば白くなってしまうからこれも影響の少ないものだ。その他「シラッ太」と言って、心白ではない本当に真っ白な粒もあれば、奇形の凹んだ粒や形状がおかしい粒もある。乾燥も問題で天日干しでも過乾燥はあり得る。稲刈りが遅れただの指摘を受けることもある。検査の出し方とか、いろいろ話し合ったが、ひとつおもしろかったのは、同じ程度に消毒しているのに、隣のうるち米の田と酒米(美山錦)の田が並んでいると、雀は酒米の方ばかりに群がるという。雀も米の種類で好き嫌いがあるらしいのだ。

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2007年10月18日 (木)

ショッピングセンター

 大手資本の大規模ショッピングセンターと全国クラスのコンビニエンス・ストアーの酒売り場は、自分には遠く感じる所であるが、観察する必要はある。どういうメーカーがどういう商品を出しているかという点と、表示の詳細な方法、PRフレーズ、価格水準である。

 全国展開の店舗に置く限り、全国の国税局で微妙に指導内容が違うラベル表示について、最も厳格に守られているはずだからである。またこと不良品や日付の問題でもおそらく最も反応が早いはずだ。価格の要求水準もね。

 「米だけの酒」のパックの正面に、「この製品は純米酒の規格に該当しません」と不必要なほど大きく書いてあるのが、2Lパックで770円であった。精米所から出てくる割れた山田錦なんかで、こういうの造るとおもしろいだろうなとか、思いはするが、液化仕込みでよほど大規模でないとこの価格は出せない。まったく今の清酒業界の表示における大手と地方小規模蔵の対立点を鮮明に感じるところだ。日本酒度、酸度について、各項目に「標準規格」と頭に書いてるパックもあった。タンク毎に微妙に異なるのを調合しているにせよ、すべての出荷製品で均一ではない。それを示せと指導を受けたに相違ない。たしかに大手中堅のパック製品で「純米酒」が多種類並んでいる。純米・純米吟醸の出荷量が増加しているとは業界全体の統計にはでているが、おそらくこの部類の増加が影響しているのであって、本来業界が増加を望んでいるものの増加とは限らないようだ。

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2007年10月17日 (水)

黒牛仕立て梅酒仕上がる

 青瓶では梅酒に向かないという意見もあって透明瓶に変え、箱も作ったので、720mlの「黒牛仕立て 梅酒」は仕上がりました。Img_0247b

箱付き 1500円(4933999500113)

箱なし 1400円(4933999500106)

いずれも税込。

発売元は中紀酒類株式会社、製造元は中田食品株式会社、原酒供給者は株式会社名手酒造店(当社)です。

当社は清酒製造に集中しつつ梅産地振興に協力でき、最高の梅を利用できるうえ、取扱い幅を広げることができたわけです。

エキス分19でスッキリしながらまろやか、オンザロックにちょうどいいように微妙なバランス調整にこだわりました。完熟南高梅のエキスがうまく引き出されています。Img_0253c

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2007年10月16日 (火)

神戸空港

和歌山と東京を行き来する最短時間の方法は、関西空港と羽田空港を使う空路である。関空はダイヤが片寄っており、日中や夕方が少ないというよりないに等しい。今回行きは関西空港まで車、帰りは神戸空港へ戻り、海上アクセスで関西空港へ船で車を取りに寄った。JAL、ANAは早朝が少々安くても、スカイマークの1万円の方が安い。海上アクセス(神戸空港-関西空港ベイシャトル)は所要時間29分で1500円、45分に1本しかないのが難であるが、すいてて安い。しかも空港駐車場が24時間毎に1500円が最大である。ベイシャトル利用者は駐車場無料だが700台収容で見たところ満車だったので当てにはならないが。一方、関空の駐車場の高さは強烈で日帰りでも4000円取られる。いつも1泊程度なので5000円のときが多い。これだとダイヤによっては神戸空港まで阪神高速の湾岸線を車で行ったほうがいいのかもしれない。スカイマークも初めて乗ったけど、いろんな意味でいいと思う。機内ドリンクはサービスではなく販売、大いに結構。とは言え神戸と言えば灘なんだけれど、販売メニューがジュース類とキリン喉ごし生、神戸ワインだけなんだと。1時間のフライトでアルコール買う人などまずいないだろうし、隣席の人が清酒なんて頼んだら、引きますわな。それにしても清酒を飲まれる機会が社会からどんどんなくなっているのを感じたね。海上アクセスの桟橋駅には、神戸の観光案内パンフが並べてあって、灘の資料館群の説明を見ていた。9の資料館、レストランと4美術館が掲載されている。灘五郷酒造組合の広告が載せられているが、西郷、御影郷、魚崎郷で18銘柄記載されているが西宮郷と今津郷は銘柄を載せていなかった。しかしどのルートを使うか考えるのも楽しいことだ。Img_0214

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2007年10月15日 (月)

ミトコンドリアのアポトーシス

酒類総合研究所の広報誌は無理にでも読んでいるが、第12号の北垣浩志主任研究員の研究紹介はおもしろかった。酵母にとって発酵して排出するエチルアルコールは有毒で、発酵が進んでアルコール濃度が上昇すると死んでしまう。観察していると、アルコール分が増えてくると酵母細胞内のミトコンドリアが、しだいに分裂していくというのだ。ミトコンドリアは細胞内の小器官ですが呼吸や物質の合成、細胞死などの中心的な役割を担っており、その分裂は細胞の自殺(アポトーシス)の前兆だという。アルコール濃度が上昇してきて自分の死を察し周囲の仲間に栄養を供給しようとしているのだと?。ミトコンドリアは清酒の味を構成する有機酸などの物質代謝の場で、この分裂の影響をさらに調べ、死滅率や有機酸等の代謝を操作することも視野に入れられているそうです。今でも醸造酒で最も高いアルコール度数に到達させている日本酒がさらに高濃度に挑戦できるかもしれないというわけだ。それを読んだ私は、高濃度の二酸化炭素でも生きられるサイボーグの開発みたいなSF的なものを感じた。

 

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2007年10月14日 (日)

もと立て

「MVI_0211.AVI」をダウンロード

蔵入りした杜氏達はまず数日かけて蔵や用具、井戸を清掃、消毒する。「初洗い」として米を最初に洗うのが10/5、まず酒母用の麹を洗い、翌朝それだけを、初めて蒸す。これが「甑立て」になる。麹室へ引き込んで、2日で麹はできあがる。10/8には麹ができあがっているから、その日に酒母用の蒸し米を洗う。翌10/9日に、今期初の酒母を立てる。これが「もと立て」である。酒母は、酵母の増殖が目的で、1週間ほどで15日にできあがる予定だ。今日14日も活発に湧いているが米がより液化してきており色はやや茶色っぽくなって、香りも少し焦げたような感じが出てくるのだ。

その日に主発酵用の大きなタンクへ移し、麹と蒸し米を足す。これが「初添え」となる。したがって、これに併せるため、添用の麹米を11日に蒸し12-14日で麹にする。14日には添用の蒸し米を洗い、15日当日蒸しているのだ。16日は「踊り」で1日何も足さずに置いて、17日に「仲」でまた麹と蒸し米、水を足す。18日もさらに大量の麹と蒸し米、水を加えて「留(とめ)」となって、3段仕込みが完成、それから約25日で上槽(じょうそう)、つまり酒を搾るわけだ。

こうして見ると、部品の組立のようなもので、何日にどのパーツがいるから前の日に米を洗って、当日蒸すとか、その2日前から麹を作るとか、スケジュールを立てている。1本だけつくるのではなく、連続して仕込の計画を日程表にしている。杜氏の仕事の本質はこの工程管理にあるのだ。

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2007年10月13日 (土)

地元米入荷続々

早生品種の入荷が始まった。刈り取って、乾燥して検査を受けてから納品となる。地元契約米の美山錦がまず清水町から43.5俵到着。16日には日高川町の旧美山地区から84俵入荷の通知があった。早生品種は夏の高温障害の影響を受けやすく今後品種の検討も考えねばならない。また晩稲品種は収量が安定的である一方、背丈の高い山田錦、雄町では台風の被害が懸念される特性がある。よく考えると両品種とも瀬戸内海沿いが主産地で、台風被害が比較的少ない(もっとも何年か前には瀬戸内海を横断した台風があってやられている)。同じ品種の米でも作るところで土壌も栽培方法も気候も違うので、品質や酒にした時の割れやすさ、溶けやすさ、味、香りに結構違いがでてくる。山田錦使用と書いてあれば後はだいたい同じというわけではない。

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2007年10月12日 (金)

東京ビックサイト

東京ビックサイト
10月10日から12日、東京ビックサイトでグルメ&ダイニングスタイルショーに参加してきた。17蔵で1ブロックを作って日本全国美酒コーナーにしている。単独で1ブース出せない地方蔵にはいい企画かもしれない。さすがにビックサイトだけに空港に近いからかもしれないが、地方からの来場者も多くい。

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2007年10月11日 (木)

ヒット商品

 ヒット商品はどうしたら出せるか?それがわかれば苦労はしない。時々お得意さんでもあるマスターと夜の勉強に出かける。相手はどうやったら店が流行るかを考えて見ているし、私は何かドリンクでヒントはないかと探している。という2人連れでは地酒ばかり飲むわけではなく、やって参りましたのが、吉本のタレントがオーナーだとか言う居酒屋だった。最初に移転オープンしたばかりのりっぱな割烹居酒屋へ行ったので、もうビール1杯程度で付き合うしかない。「赤星ビール」とメニューに書いてある。業界事情に疎いし酔いもあって私はてっきり阪神の赤星選手のプライベートラベルかと思って注文すると、「サッポロラガービール」だった。そうそう、そういうアイテムだったな。その翌日、昨今それがレトロでブームだとウェブ・ニュースに出ている。1876年(明治9)発売の日本最長寿のビールだと。Img_0108

 ラガービールとしては、キリンラガーに圧迫を受け続け、苦しみながら命脈を保ってきた古豪である。関東では結構強いけど、それでもサッポロ製品では黒ラベル中心だろうし、生ビールも多いから最近あまり飲んだ記憶がなかった。長い歴史の中でもちろんマイナーチェンジもあったろうが、大きな赤い星のデザインと商品コンセプトを守り続け、ひょこんとブームと呼ばれる日がくるまで、耐えに耐えたというわけだ。ブームのきっかけには、これもありだし、ここまで方針を変えなかったサッポロ社に拍手、いや乾杯だ。大いに参考にしよう。

今のところ100店に1、2店しか置いてないというし、特に関西では少ないと思うので、一応お店も書いておこう。(大阪市中央区東心斎橋1-4-28 焼き鳥ダイニング ハマー 06-6252-1317 ) 

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2007年10月10日 (水)

米袋の話 Ⅱ

医者に行っていたアルバイト君がまた出てきてくれた。やれやれこれで精米所は何とかなる。こんなことをここ数年秋になったら繰りかえしている。

米袋は都会では見かけなくなっているかもしれない。たいてい5㎏か10㎏で売られているし、㎏単位の量り売りまであるからね。

本来大部分は30㎏入りの2重構造の茶色の紙袋である。大手酒造場は600㎏入りの巨大な布袋(フレコン)をフォークリフトで運び、底の紐を引くとザーッと米が流れ出るやつで買います。

紙帯(かみたい)とか呼んでますが、普通の米袋は30㎏入りとは言え、皆掛重量(かいかけ)30.5㎏のところが多い。袋ごと計った重さで、少し余分に入れてくれているわけです。袋は1枚230gもありますから、270gサービスというわけですが、県によっては正味30㎏しか入れていない所もあって、変な地方差があります。

随分、鷹揚なと思いますが、米の場合出荷前に検査があって、パレットに積み上げた米袋の山に向かって、検査官が中空の匕首のようなもので、ブスリ、ブスリとサンプル徴収します。20%くらいの米袋に対して、1袋に二回差し込みますから、1回200gくらい抜かれてしまいますので、400g×0.2=80g程度は余計に入っていないとおかしい計算です。

この袋が1枚80円で農家に売られているそうで、再使用するならいいのですが、たいてい使い捨てです。なぜなら新袋でないと検査を受け付けないらしいですから。未検査で出荷するなら古い米袋でいいので、余った米袋を農家に売ったことだあります。自家用消費や親類に売るならそれでいいというわけです。

検査を受けた米しか特定名称の酒に使ってはいけないという規制の意味もわかる(小米とかの純米が流布するのはまずい)のですが、契約栽培とかの場合は多少の例外規程を作っていいのではないかと思います。何㎜以上の目で選別されたものに限るとか。古い米袋を使えればゴミも減る。今のところ糠を入れて売るのである程度さばけるのですが、あとはゴミ袋とか燃料とかで処分しています。都会ではゴミ袋にも使えないでしょう。

しかし、五百万石の袋に山田錦を入れて去年の表示もあるのでは、蔵を見に来た人が偽装かなんかだと思われても困るしね。

270-80=150g平均が出目のような形で玄米で買う藏には溜まってきます。1俵300gということは、3500俵で約1トンにもなり16俵程度は委託精米された白米で買うよりは、玄米で買った方が特だということになるのですが、機械の償却費、電気、人件費で、委託精米の蔵が圧倒的に多いわけです。 

内容量については、もっと調べる必要ありか。

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2007年10月 9日 (火)

米袋は重いのか

また精米アルバイトがやめてしまったようだ。募集ださなくちゃ。そんなにココの会社ってキツイのかな。少し落ち込む。

当社、但馬から季節で3人、地元正社員4人が蔵にこもって10月から4月まで酒を造るが、精米工場が2月まで、1人はアルバイトがほしい。米袋から玄米を精米機に流し込んで、出てくる糠を計量して袋に入れ、最後に出てくる白米もやはり計量して積み上げる。フォークリフトもあるし、機械の設定は社員がやるから、そんなに難しいわけでもないし、キツイとも思わないが。

 慣れている人は平気なのに、初めてやる人は必ず腰を一回痛める。コツがあるみたいだ。それを乗り越えるとシーズンを通して続く。たぶん積み上げの所だろうな、路面の改良とか、ハンドリフトの導入も考えなくては。

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2007年10月 8日 (月)

新論点

今日も外から更新を試みる。純米酒フェスティバルでどこがどうの誰がどう言ったとかということは書かないし、書けないが、結局土産に買ったのが、五人娘の蔵元さん寺田啓佐氏が書かれた「発酵道」という本だった。フルネット社の資料によれば平成18酒造年度の清酒の出荷数量は388万石、ピーク時から6割減である。純米酒のそれは52万石。純米酒の比率がまだ13.4%の時点で、「きもと」だけが本物というのは早すぎるが、氏の魂の遍歴は一読に値するだろう。どうも指示したライターが酒母の速醸とアル添、増譲酒をごちゃにして理解しきらないまま書いて校了まで行ってしまったようだ。しかしマーケティング的にはコアな環境コンシャス層だけにターゲットを絞って徹底的に集中されているならそれはそれでいいんだろう。

 今後でてくるテーマとして、合成乳酸の使用をFAOはまだ問題視しているのかの確認、なぜ一度取り上げられかかったが問題なし(乳酸が非常に高純度であること、及び副次的利用で微量であること等を理由とする)とされた後、環境に意識の高い人達もそう問題視しなくなったのか無視してしまったのか、発酵乳酸に使用を切り替えることは可能なのか、またそれでどの程度のコストアップがあるのか、このあたりを調べてみる必要はあるだろう。

 またときどき「どぶろく」の造り方を人に聞かれて困るのだが、図解付で解説しているので大いに参考になる。

 有機農業も見て思うことだが、徹底した本物はたしかにすばらしい。しかし生産はごく一部に限られるし、非常に高いものにつく。普通の農法では採算が合わないから有機に遷移して、だいたい何でも3倍というイメージであるからたしかにそれなら生活できるかもしれない。ただし買える層は限られるから、価値観を同じくするサークル内からなかなか広がらない傾向がある。酒でも純米酒はいいが、日頃飲むには高く、マニア向け商品の需要は一部居酒屋とかの商材から広がらないのと似たところがある。

といって、徹底した低コスト大量生産の行き詰まりも明白である。自社について言うと、蔵の周りに炭を埋め、全量「きもと」にできる蔵の広さがない。

 速譲酒母だが純米比率は100%に近く、そんなすごい名酒は目指さず、家庭でも親しまれる価格帯での純米酒に集中する。そんな戦略は一定の理解は得られたかのようだが、それでも、お前は金持ち相手の商売しかしないのか、と言われることを恐れ嫌うが故に、地元でのやや安い普通酒を効率が悪いと思いながらも、続けているのが今の当社の流れである。

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2007年10月 7日 (日)

速報(純米フェスティバル)

速報(純米フェスティバル)
携帯からアップの練習だ。開始して数秒で画像付きでインターネットに流れるのはある意味怖いことだ。今年は45蔵参加1200人来客である。イベントの副題が「純米系清酒の好調を祝う」となっているが。アルバイト嬢も来てもらったから、ノミ手・売り手のお話しをよく聞くことにしよう

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2007年10月 6日 (土)

有機農業の谷間から

朝から海南市北野上のビオトープ孟子へ出かける。なかなかわかりにくい所だが、和歌山電鉄貴志川線「大池遊園」駅の南方約1.6㎞(直線距離)付近である。東向きの緩やかで細い谷間で、谷の入口まで約1㎞余り、これは絶対歩かねばならない。昔の高野街道であったが、奥には孟子(もうこ)不動尊がある程度で、何もない所というイメージであったが。今はNPO法人自然回復を試みる会が98年以来、耕作しなくなった田を借りて水を溜め、自然観察地のような場所を作って有名になってきている。Img_0094 「ビオトープ孟子」では、トンボ、チョウ、クモ、野鳥その他が他種類観察できる。また谷筋は米、ソバ等が栽培され、谷に阻まれ農薬も飛んでこないから全体が有機栽培だそうな。ちょっと違うテーマで見学に行ったのだが、今日は一日有機づけとなる。午後は紀の川市の古代米の稲刈りをちょっとだけ手伝いに行ったからだ。

Img_0097 これは酒米にはならないが、農業への理解を深めるための自由学習である。バインダーの操作を教わり4畝ばかり刈らせていただく。畦のフチは2列ほど鎌で刈るのだが、やってみればいかに田1枚は大きい方が効率がいいかわかる。

昨日も例によって根堀葉堀聞いたことだが、稲刈り時は水分は24%くらいある。これを目標14%で乾燥するが、機械乾燥は石油を炊いて45℃から50℃の熱風で乾燥させるもので、1時間に0.8%程度水分を飛ばしていく。半日で乾くだろう。これが露天の「なる掛け」だと、1から2週間かけて乾燥させていく。途中雨が降れば、ビニールを掛ける。しかし昔はどうしていたのだろう。

検査となれば、16%以上は規格外。15%以上は青線が引かれ、水分過多で減点らしい。逆に12%以下になると割れてしまうから規格外になるだろう。有機の認定を取るならやはり検査も受けるのだろうが、紀の川市の方は、認定など受けないそうだ。わかった所だけに売る、というわけか。地酒とやや似ているが、当社の場合、酒ではもうこの作戦は使えない。もう少し余裕があればやってもいいが。検査なんか受けない米で純米酒を造って、何も書かず普通酒として売るというノリであるが、それだけクローズな関係で完結できる状態でもないし、販売先も選べない。いずれ有機栽培米もと思うが値段が違いすぎる。特別栽培米(使用農薬半減)あたりからだが、もうかなり使用している。とくに書いていないけど。

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2007年10月 5日 (金)

雄町

ついに雄町の本場へ行って見学する機会を得た。

岡山駅の南方約11㎞(直線距離)付近、有名な児島湾の干拓地である。岡山市藤田地区が住所になる。宇高線で高松へ向かって2駅目の妹尾(せのう)駅で降り、車で案内を受けた。100年以上も前から入植が続いてきた、数世代米作りに専念してきた人達が、雄町をここまで有名にした。農業経営的にも全国の先進地でもある。

だいたい1ヘクタールの大きな田に家屋敷も含んでいるというのが基本パターンだったようであるが、岡山近郊ということもあって、一般住宅もかなり建てられているように見えたが、田の大きさは1枚5反はあるのが標準である。なにせ2.4ヘクタールだの、最大10ヘクタールの田もあるというから驚きで、平坦を保てるのかどうか疑問なくらいで、聞けばやはり5反くらいが作業しやすいのだそうだ。

ここの酒米研究会は9経営体が構成しており、約150ヘクタールの雄町、山田錦を栽培している。さぞや全国的にお世話になっている蔵も多いことだろう。Img_0061b_2

地面に立った雄町、刈り入れ直前のものを見るのは初めてだったが、穂が極端に長く、1本の穂に平均180粒、最高250粒ほど実がなる。見た目は山田錦よりもはるかに迫力があり、粒も大きい。当然産地なので山田錦よりも雄町の方が作り勝手がいいと言われる。ポット製苗で3-4粒で1株になり、33㎝幅の22㎝ピッチの田植えであり坪45株というところか。分けつ数は25平均といった所だろう。20-25かな。つまりあまり穂数は出ないが穂重型で粒を稼ぐタイプなわけだ。2.1mmの網にかかるのが反7俵程度、ちょっと聞くと大豊作のとき10俵とれたこともある。

雄町の酒は利き酒へたの私でも香りが山田錦とタイプが異なることを知っている。山田錦がリンゴみたいな香りのする傾向がある一方、雄町はブドウ様の香りを発することが多い。マスカットの方が近いか。ある大先生が、味のイメージでいうと、山田錦が横に広がった味、亀の尾は縦に伸びた味、雄町は四角かな、というお言葉を聞いて、その意味をいつか理解できる日が来ることをめざしている。取りあえず味がやや濃いという感じと捉えておこう。良い悪いではないと思うし、正に酒米の両雄であるが、鑑評会のこともあって山田錦の方がやや価格が高く、本場でも山田錦をかなりの割合で作るようになっている。これだけ研究熱心かつ科学的経営をされている所だから、どの品種でも作れるのだろうが、やはり地域の看板「雄町」を伸ばして行ってほしい。いろいろ事情があって、今のところ山田錦でお世話になっているが、雄町にチャレンジする日も来ることを期待している。Img_0068b_2

山田錦の圃場も見た。若干色が白い。

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2007年10月 4日 (木)

濾過(ろか)

担当決めや製造計画の話をしていると、資材機器業者さんが寄ってくれた。中空し膜を1次濾過にテストする予定確認が目的である。微細な穴のあいた繊維束がステンレス管の中にセットされているのだが、搾った原酒を通すと、酵母や火落ち菌(乳酸菌類で酒を劣化させる)を漉してしまう。食品添加物の炭素を使用しないですむので、炭素濾過なしとか書いているのはたいていこの方式で処理しているはずである。穴の大きさを選べるというのもおもしろいが大事な選択である。各社独自の方針で選択するが、火落菌の大きさが、0.45ミクロン(マイクロメーター)なので、生酒で出荷するならそれ以下が望ましい。この程度の穴の大きさでは酵素はとれないが、もう一桁ちいさい穴を通すと確実に酵素も取れるので、熱処理なしでの出荷も可能になる。「限外濾過」と呼ぶが、市場で生ビールとして出回っているのはすべてこの方式である。清酒については限外濾過の生酒もあれば、本当にすぐ濁る生酒もある。ややこしくて申し訳ないが、生で旨味を残したまま味わうというのは、非常に難しい注文であることはご理解いただきたい。とりあえず、大手ではなく地方メーカーの瓶に、「本生」とか「生酒」と書いてあれば、氷温以下の保管か、すぐ飲んでしまうことを強くお薦めする。「生貯蔵」というのはまた違って、あまり保管に気を使わなくていい。「生詰」というのもあって、これはまぁ要冷蔵くらいの扱いでよい。かくもややこしいカテゴリーを作り出したことも日本酒需要を抑えたとか言われている。私のせいでもないが、たしかに問題だわな。

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2007年10月 3日 (水)

蔵入り

10月2日の午後、今年も杜氏達が但馬から蔵入りした。去年までより1人減って杜氏を入れて3人、その代わりに地元側製造部員が1人増員して4人になっている。精米アルバイト1名は変わらない。今朝から井戸替え、消毒に取りかかっているが、担当決めやら製造計画、方針の調整等で打合せもしなくてはならない。まず前年並みの仕込み量になるとは思う。やはりこのシーズンになると涼しくなって気分もひきしまってきた。

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2007年10月 2日 (火)

日帰り圏の拡大

交通機関の発達はありがたいが、とうとう東京まで日帰りになってしまった。3時間の会合に往復10時間の移動だが、日程は組みやすくなった。広い場所的選択ができることは、、多くの中から自分も選択されることを意味する。慎み努めよ、か。まるで回遊魚のように止まったら沈んでしまう、そんな生活を経済人には強いる時代か。

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2007年10月 1日 (月)

コーポラティブ方式の家づくり

朝から山歩きして午後には紀の川市へ勉強にやってきた。立命館の高田昇先生のお話を聴く。コーポラティブ方式って、何よ、という疑問は2年も前から余り変わっていなかったが、組合で土地を取得してから分譲するという勝手な割り切りで理解を試みる。世界的にはこの方式は普及しているのに、日本はまだごく少数。所有する限りは独占支配という考えが日本は強い、だから普及しないと考えていたが、先生のお話では、じわじわ増えてきつつあるようだ。20戸から100戸くらいの感覚だが、当然マンションもある。単なる自由設計とは違い、コミュニティーづくりから参加していくから、まったく他人がいきなり隣人ということにはならないのが、特徴である。時間とともに町が成長していくとかもいい所だという。会員を集めるまで予定地の所有者を待たせるか替わりに誰かが取得、確保する必要があるということは誰かがデベロッパー役をやるわけで、できあがった物を買うよりは安いとは限らない、また長期間でコミュニテイーがいい方へ変化していくかどうかはわからないという点は調べていく必要があるだろう。取りあえず良い点は多い。

こんなことを考えているうちに、古代米の写真をとるのを忘れた。今週には刈り取る。穂もやっぱり黒い。

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