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2007年10月 5日 (金)

雄町

ついに雄町の本場へ行って見学する機会を得た。

岡山駅の南方約11㎞(直線距離)付近、有名な児島湾の干拓地である。岡山市藤田地区が住所になる。宇高線で高松へ向かって2駅目の妹尾(せのう)駅で降り、車で案内を受けた。100年以上も前から入植が続いてきた、数世代米作りに専念してきた人達が、雄町をここまで有名にした。農業経営的にも全国の先進地でもある。

だいたい1ヘクタールの大きな田に家屋敷も含んでいるというのが基本パターンだったようであるが、岡山近郊ということもあって、一般住宅もかなり建てられているように見えたが、田の大きさは1枚5反はあるのが標準である。なにせ2.4ヘクタールだの、最大10ヘクタールの田もあるというから驚きで、平坦を保てるのかどうか疑問なくらいで、聞けばやはり5反くらいが作業しやすいのだそうだ。

ここの酒米研究会は9経営体が構成しており、約150ヘクタールの雄町、山田錦を栽培している。さぞや全国的にお世話になっている蔵も多いことだろう。Img_0061b_2

地面に立った雄町、刈り入れ直前のものを見るのは初めてだったが、穂が極端に長く、1本の穂に平均180粒、最高250粒ほど実がなる。見た目は山田錦よりもはるかに迫力があり、粒も大きい。当然産地なので山田錦よりも雄町の方が作り勝手がいいと言われる。ポット製苗で3-4粒で1株になり、33㎝幅の22㎝ピッチの田植えであり坪45株というところか。分けつ数は25平均といった所だろう。20-25かな。つまりあまり穂数は出ないが穂重型で粒を稼ぐタイプなわけだ。2.1mmの網にかかるのが反7俵程度、ちょっと聞くと大豊作のとき10俵とれたこともある。

雄町の酒は利き酒へたの私でも香りが山田錦とタイプが異なることを知っている。山田錦がリンゴみたいな香りのする傾向がある一方、雄町はブドウ様の香りを発することが多い。マスカットの方が近いか。ある大先生が、味のイメージでいうと、山田錦が横に広がった味、亀の尾は縦に伸びた味、雄町は四角かな、というお言葉を聞いて、その意味をいつか理解できる日が来ることをめざしている。取りあえず味がやや濃いという感じと捉えておこう。良い悪いではないと思うし、正に酒米の両雄であるが、鑑評会のこともあって山田錦の方がやや価格が高く、本場でも山田錦をかなりの割合で作るようになっている。これだけ研究熱心かつ科学的経営をされている所だから、どの品種でも作れるのだろうが、やはり地域の看板「雄町」を伸ばして行ってほしい。いろいろ事情があって、今のところ山田錦でお世話になっているが、雄町にチャレンジする日も来ることを期待している。Img_0068b_2

山田錦の圃場も見た。若干色が白い。

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コメント

  名手酒造様
 ん~・・・・雄町で黒牛ですか・・・・なんだか想像できませんが・・・美味そうでもあるし、とにかくがんばってください。当たって砕けろ!です。ではこの辺でごめんください
          中谷充宏

投稿: 中谷 | 2007年10月 6日 (土) 17時11分

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