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2007年10月 4日 (木)

濾過(ろか)

担当決めや製造計画の話をしていると、資材機器業者さんが寄ってくれた。中空し膜を1次濾過にテストする予定確認が目的である。微細な穴のあいた繊維束がステンレス管の中にセットされているのだが、搾った原酒を通すと、酵母や火落ち菌(乳酸菌類で酒を劣化させる)を漉してしまう。食品添加物の炭素を使用しないですむので、炭素濾過なしとか書いているのはたいていこの方式で処理しているはずである。穴の大きさを選べるというのもおもしろいが大事な選択である。各社独自の方針で選択するが、火落菌の大きさが、0.45ミクロン(マイクロメーター)なので、生酒で出荷するならそれ以下が望ましい。この程度の穴の大きさでは酵素はとれないが、もう一桁ちいさい穴を通すと確実に酵素も取れるので、熱処理なしでの出荷も可能になる。「限外濾過」と呼ぶが、市場で生ビールとして出回っているのはすべてこの方式である。清酒については限外濾過の生酒もあれば、本当にすぐ濁る生酒もある。ややこしくて申し訳ないが、生で旨味を残したまま味わうというのは、非常に難しい注文であることはご理解いただきたい。とりあえず、大手ではなく地方メーカーの瓶に、「本生」とか「生酒」と書いてあれば、氷温以下の保管か、すぐ飲んでしまうことを強くお薦めする。「生貯蔵」というのはまた違って、あまり保管に気を使わなくていい。「生詰」というのもあって、これはまぁ要冷蔵くらいの扱いでよい。かくもややこしいカテゴリーを作り出したことも日本酒需要を抑えたとか言われている。私のせいでもないが、たしかに問題だわな。

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