どぶろく
「どぶろくの造り方教えて下さい。」
随分、簡単にまたあっけらかんと聞くなぁ。有機農家の青年が聞いてくれるのだが。第一酒造家なんだから、正規の製造法しかやってないし、それも杜氏と製造部員に委ねるのをよしとする姿勢の蔵なので、私は細かい所まではできそうにない。
「取りあえず、本貸してあげるよ。」
最近読んだ「発酵道」(五人娘の蔵元、寺田啓佐氏著、河出書房)にはけっこうわかりやすい製法が書いてあった。わかりやすいのだが、いきなり野生の乳酸菌で菩提もと類似のものを家庭で作ろうという大胆というか難易度の高い、よく言えばパーフェクトなどぶろくである。いきなり月へロケットを送るよりはまず人工衛星をいくつか打ち上げて周回軌道上で探査船を組み立てた方がいいよな、と読んで思ったものだ。最初は乾燥麹とか市販の生酒とかも活用した方がいいんじゃないか。もし、餅つき用の蒸籠で白米を蒸して、本生か、活性にごりの酒と水を加えた時、どれくらいの増量なら腐造しないのだろう。これが最も簡単な地酒キットだろうが、私が試すわけにもいかない。
| 固定リンク
「地酒」カテゴリの記事
- 大阪国税局清酒鑑評会 吟醸酒の部 優等賞(2018.10.31)
- 2018年度全米日本酒歓評会で金賞を受賞しました(2018.06.29)
- 純米しぼりたて 発売しました(2017.11.28)
- 今年の新酒第1号搾りました(上槽)(2017.11.13)
- 今シーズンの酒造りが始まりました(2017.10.09)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
発酵道のやりかたはしろうとにはむずかしすぎます。
農文協から出ている、「わが家でできるこだわり麹」「わが家でできるこだわり清酒」「台所でつくるシャンパン風ドブロク」あたりが初心者さんにはお勧めです.ドブロクは作るのは良いですが責任もってこっそり自力で飲まなくてはいけませんから、最初はシャンパン風ドブロクから入門なさるのがおすすめです.麹も手作りした方が格段においしいのは確かです.日本醸造協会の「麹学」見ただけでいやになるような分厚い本ですが、これも初心者が麹の理屈を頭で理解するのには役に立ちます.
活性にごりから酵母を取り出した事はありませんが、新鮮な酒粕を砂糖水で培養し、(2、3日でできます)まず一回目のドブロクを作り、次回からは、粗漉ししたドブロクの酒粕に麹と水を加えて、2番だしをとる事はできます.どうしても、味は薄くなりますので、糖分の添加もかねて、ゆず蜂蜜や、生姜の蜂蜜付けを加えると、発泡リキュールの出来上がりです.
実際自分でやってみると、酒蔵のご苦労が分かりますので、利き酒師の資格に、ドブロク醸造実習も含めるべきではないか?などとふざけた事を考えております.
投稿: ukoki | 2008年1月12日 (土) 13時08分
的確なアドバイスをありがとうございました。
コピーと農文協の書名を渡しておきました。その場には、「わが家でできる」を読んで作ったことがあるという方もいて、ちょっとどぶろくネタで今日はお話ができました。送迎役だけですけど、冬野菜(もちろん有機)の鍋と豆腐を作る会へ行ってたもので。
農文協の本は読んでない、立ち読みはしたかな、程度ですが、どぶろくって家庭作りにこだわっているのか、どうしてどのやり方でも米は炊くのだろうと思いました。α米化した方が成功率は絶対高いし、家でも蒸すくらいできそうなものなのに。
2番だしはすごいですね。蔵で酵母の培養は培地で行いますが、要は甘酒を漉したものです。麹が糖化して得られる糖の組成は知りませんが、砂糖でもいいんですね。
投稿: 不断齋 | 2008年1月13日 (日) 21時32分