蔵の事故
今日は最低気温が2℃で予想最高気温が4℃らしい。これぐらいでずーっと2ヶ月くらい続いてくれればさぞやいい酒ができそうなものだが、寒くて冷害になってしまうだろう。吟醸造りで、もっとも蔵が忙しい時期である。
そういう最盛期になると、今年も蔵での事故情報とかが耳に入ってくる。たいてい重要事故は転落だが、放冷機に巻き込まれたいうのも発生しているようだ。どうやってそこまでなるのかわからない。手を巻き込まれて怪我はあったが。とにかく1件大きな事故が発生したら、すぐ存続の問題になるので、原因等が気がかりだ。
もろみタンク内は二酸化炭素が充満しているので、落ちたら最後、即気絶して間もなく死亡ということになっている。噂というのはいいかげんなので信じられないが、自分で落とし物を取りに行ったとか飛び込んだとか、あり得ない話が聞こえてくると、高齢化のせいだとか、未経験の者が入ることが増えてきたからとか、憶測を呼ぶ。自分で蔵元ないしその家族で造るというケースも増えているが、悲愴感ただよううえに、危険も大きい。
たいてい夏期の杜氏組合の講習会や国税局の講話とかオフシーズンに蔵元や杜氏を集めた場所では、まず前年の事故の話がある。どの製造業にも危険はあるだろうが、安全あってこその品質というのはたしかである。
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コメント
まさにさうと思います、どっかの鉄道会社に脱線事故起こしてから安全最優先とか掲げておいて電車の運転面でないとこに気を遣わないで事故を起こしたと言うケースもありますし、安全であることは全ての前提ですよね。
投稿: 中谷 | 2008年2月13日 (水) 17時06分
安全と表示については零細だとか儲からないとか何とかの言い訳ができません。今、酒造業界が世間に出来る言い訳は、「高い国産の米を使っている」ということだけです。(焼酎、ビール、泡盛等原料は外国産がほとんど。芋は違う。国産ワインも違うが、税率が清酒より安い。なおビールは税率が高い。これは寡占容認の交換条件か?)それで酒税を租税特別措置でまけてくれというのも、つらくなってきましたが。
ワイン並課税と引き替えで、租特延長やめですか。あと5年。
投稿: 不断齋 | 2008年2月13日 (水) 22時10分