« EU基準 | トップページ | 斗瓶取りと斗瓶囲い »

2008年2月19日 (火)

リアル対eコマース

SC開発コンサルティングの松本大地先生のお話を聞いた。今年のテーマは深耕だそうで、ニッチとは違うのだと。ニッチというのは他の人がやってないことをやるのだそうで、深耕とは、スタンダードなものをずっと掘り下げることだと定義される。

商業施設も売り場面積も売上げも伸び悩みで販売効率は低下している。百貨店、スーパーよりましらしいが。でどこに食われているかと言うとインターネットだそうで、通常程度気を遣ったくらいのサービスは、ネットででも顧客は受けることができるようになった。       だから、リアルな現場を感動の魅せ場にしなければeコマースに負けるという危機感を持って、顧客と情緒的なつながりを造ることを目指さなければならないと説かれていた。「顧客感動」とか「感動マーケティング」として提唱されている。

 まぁ価格パフォーマンスが良くて定評のある酒を買うだけならネットででも買えるが、この前飲んだ酒についても意見を交換したり次に買うものの提案を受けたり、蔵の情報を交換したり、同好の仲間と知り合ったりという場を提供しないと、店に来てくれない、という主張として酒業界に翻訳できるだろう。

 正しいことは正しいし、SCですらこのレベルに到ったのだから地酒ワールドならなおのことヒューマンな顧客との関係が必要になるだろう。ただしネットについての制約は、商品が安くて重いので送料の壁があること、リアル店舗の側もそうだが、品揃えには自ずと限界があり、顧客への充分な情報提供は品揃えが広がれば広がるほど難しくなる。結局、ある程度の範囲に売る側も絞らざるを得ないことだろう。蔵にしても、品質確保や販売店との関係を気にしてむやみに売り先を増やすわけにいかない。だからおもしろいのだが、SCやアウトレットのように成長性を追求できない。

 もともと地酒というのは対面のヒューマンなコミュニケーションから生まれた世界で、成功者が規模を拡大して、あるいは無理に引きずり出されて、「まともな?」流通の世界の流儀を一部取り入れてデータベースやネットで対応せざるを得なくなってきたのが、最近の流れで、苦悩の元だと私は思っている。当然元来の世界にこだわる者も多いが、なかなか周りが許してくれないはずだ。

|

« EU基準 | トップページ | 斗瓶取りと斗瓶囲い »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

 確かに百貨店とかの地酒は送料がかかりませんが、ぼくは百貨店で買うのを積極的に回避し蔵から直に買うようにします(ネットであれ電話であれ)。なぜなら百貨店で買うと思いっきり劣化してる場合があり、それならば送料かかるけど蔵から直にと思うからです。

投稿: 中谷 | 2008年2月19日 (火) 15時59分

百貨店もお得意様がありちょっと何とも言えません。昔昔は夜冷蔵庫の電源を切ってるんじゃないか、何てよく地酒屋が悪口を言っていましたが、最近では酒売場の主任が農大の醸造科卒だったりして、戦力を強化されています。百貨店において地酒部門をけっこう注力しているのは、ギフトと外商の存在が大きいでしょう。明らかにギフトに関しては、DSのおかげでナショナルブランドのギフト価値が傷ついており、値引き販売がない地酒を商材にしようという傾向が見られます。外商先で有名銘柄を手に入れてこいと言われることも多いようで、銘柄確保の動きも活発です。但し、自ずと地酒居酒屋への卸を主力にする専門店と取扱い銘柄の選択傾向は違っています。戦闘機でいうと航続力と速度、旋回性がトレードオフになるようなもので、百貨店で強い銘柄と居酒屋に切り込む銘柄では両立できない部分もあるようです。
 当社については、地元と特定の電鉄系の個店対応で、大手各店という対応はしていませんし、できる余裕、実力はありません。

投稿: 不断齋 | 2008年2月19日 (火) 23時23分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: リアル対eコマース:

« EU基準 | トップページ | 斗瓶取りと斗瓶囲い »