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2008年2月17日 (日)

米産地の表示

 病院給食で米産地偽装という事件が滋賀県で発生と報じられる。やる方もやる方だが、DNA鑑定で調べる方もすごいな。入札でやるうえは検査コストも見込んでいたならりっぱなものだが、同業者の通報とかで動いたのなら、反省要だろう。公立病院で地元産米にこだわるというのは「地産地消」「身土不二」でより健康に、という趣旨だろうが、酒の場合はどうなんだろう。

 自県産の米で作った酒を自県内で売るにはまぁいいだろう、それなりのセールスポイントだ。一方で、都会へ売る時にどれほどプラスに働くのかは、自県産の酒造好適米育成、契約栽培に20年近く取り組んできた私にとっては疑問だ。

 むしろそういう取組もしている蔵ですよ、という姿勢を見せることと、どこそこの県でも酒造好適米は採れますよ、というアピール材料にはなるという感じだ。できた製品そのものについては、「○○産○○○で作った純米吟醸」として客観的に評価を受けるだけである。特に都会へ持って行った時は。もちろん蔵の設備や技術も関係してくるので総合結果というところだ。

 既に米産地としての地位がある所がそれを売りにする場合はまた別だろうが、この地方では実績を積み上げていくしかない。米の品質にしろ、価格にしろ、本場から入手する方がパフォーマンスはいいのだ。しかしテレビやバスに広告するよりはいいだろうということで、苦しみながら続けている分野である。

 だいたい他社がなかなか真似をしてこなかったのが収益に寄与しないといういい証拠だった。やっとここへ来て動きがでてきたくらいだろう。むしろ県外で自県酒のイメージアップのため各社取り組む必要を感じる。

 

 

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コメント

日本の酒類には、産地基準の格付けというものが無いが、フランスなどのワインにはそれが有り、その土地の決められた地区・畑の原料を使わなければどこ産のワインと表示が出来無い、銘柄名も蔵元オリジナルな名称でなく産地名や葡萄品種・畑の良し悪しで決まる。 地酒にそっくり当てはまらないかもしれないが、それに近い基準が必要だし、そのような流れは有るような気もする。 地元農家と契約栽培したりするのは、地元経済貢献のみちからも重要性が増していると思う。基準が明確になればひいては世界に通用する日本酒が生まれるのではないかと思う。

投稿: お酒案内人もっこす | 2008年3月21日 (金) 21時07分

世界に通用していないかどうかはわかりませんが、表示基準の見直しは必要でしょう。ただ、清酒は穀物酒で糖化と発酵という2過程あるのに対しワインは発酵のみで原料の特性がストレートに反映するため、畑のプロットそのもので格が決まることがあります。一方清酒は伝統としても、製造場と米産地が比較的離れていたことも事実です。漸く昨今、産地イメージを向上させるため、当社も含めてせめて自県産とか、地域との関連を持たせようとしています。とは言え、米へのこだわりも、産地ではなく有機などの栽培法や、蔵が自ら栽培に参加するとかで、方向もいろいろあります。基準については、産地については嘘はいかんでしょうから検査体制とかの整備でしょうね。だけど、まず原材料と製法でしょう。H18改正の段階では、大手と東北との力関係でああいうレベルですが、大きな一歩改善、三増が二増になりました。液化仕込がまだ純米です。製法にも踏み込んでほしいです。

投稿: 不断齋 | 2008年3月22日 (土) 08時53分

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