ことしは豊作だったって 「もとはじめ」
今年もささやかながら、「もと始め」(最初の酒母を仕込み始めたのを機会に景気づけに蔵が蔵人に一席設ける)をやった。もう後はスケジュール通りに造って行くしかない。さて杜氏の家の作柄なぞを問う。2町なにがしの田で米作、たぶんコシヒカリかを作っておられる。ここでも近年にない豊作らしい。8月下旬にけっこう雨が降ったのがよかったんじゃないかとの意見だった。稲に根をしっかり張らせるために水を切るんだが、やっぱり稲刈り前のできたら5日前くらいまで水があった方がいいんだそうだ。また直前まで水を入れて下がぬかるんでいると、コンバインの作業に支障がでる。二条刈りだそうだが、これくらいの方が操作しやすいそうな。
近所の農家の分まで乾燥してやってるそうだが、JAへの予約外の出荷が多かったというから、みんなよく採れたらしい。また米余るな。
和歌山県内の美山錦も入荷がそろった。2地区で116俵ほどか。なんとか3等以上でそろった。ちょっとカメムシ来てるけどな。
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コメント
はじめまして。ボストン在住18年の鈴木基子と申します。大変面白いそして参考になる記事、拝読させていただきました。有難うございます。先日、帰国いたしまして、米国清酒市場の現状など日本醸友会、醸造協会誌などに報告させていただきましたが、国内市場との関連など不明確な点が多々あり、反省しておりました。そういう意味でも、こちらのブログは国内メーカ様の生の声を聞かせていただくことができ、大変参考になりました。これからもどうぞ宜しくお願い致します。
投稿: もとこ | 2008年10月23日 (木) 08時25分
お遠い所をありがとうございました。距離、関係ないか。ボストンの街から独立戦争開戦時の戦場の岡が本当に見えるのかどうか興味はあるんですけど、今は金融危機の波及の度合を測るのに震源地近くは現在どんな経済的雰囲気なんだろうなと思いを馳せるばかりです。昨日ある勉強会で大手金融機関の部長が、サブプライムローン発端の危機はお酒の事故米問題と似てるよと懇親会で言われたのには笑ってしまいましたけどね。危なそうなローンをわざわざ証券化してオフバランスにしたのに、何度も複合化して組成した証券CDOにまた投資していたんじゃ、証券化した意味がないんじゃないの、なんて感想を私は申し述べました。混ぜこじゃにしてわけがわからなくなったのを一部購入したら、もうしかして一部に問題なものが混ざってるんじゃないかということで、入っている可能性のあるものすべてが価値を失うというストーリーは正に事故米問題そのものです。純米酒とかのまともな酒には縁がない話だとは思いましたが、高級焼酎には問題が発生しましたから、この先どうなることでしょう。情報開示と検証の体制づくりが中小企業にまで求められるようになったのは、ものすごくうがった見方をすると、家族型の蔵を排除する陰謀じゃないかと思ったりします。この先蔵も消費者も負担は絶対増えるでしょう。
投稿: 不断齋 | 2008年10月23日 (木) 21時14分