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2009年2月21日 (土)

こどもが社会人になるのは心配なんだろうな

酒造家というのは、10月から4月くらいは製造部門が交替でほぼ毎日仕事をしているから、職住近接というか蔵に住んでいると、常に誰かが自分の家に出入りしているわけだ。営業や事務は、年末は忙しいから土曜はすべて出勤、年明け以降は週休2日で1年間カレンダーで決めている。2月の土曜は事務所は静かなもので、その上の部屋でこそこそ書類を作っているというのが私のパターンで、息抜きにこうしてサイト更新不足をブログで補う。

朝方今日は事務所は休みだと思ってテレビで時事ネタを仕入れていると、3月に入社予定の新人さんのお母さんが挨拶に来られた。それもとんでもない遠方から。社宅を案内しようとしたが、飛行機の時間があるからと、すぐに帰ってしまわれた。しかしなぁ、心配なんだろうね。経営しているこっちも心配で、内定取消問題じゃないが、この時期、採用なんかするのかとか、やっていけるのかとか、悩むわな。ここ数年面接まで来た希望者には渾々とこっちから説明している、志望動機を彼らが説明するより私の説明の方がよほど切迫していると自分では思っている。

こんな業界、何で志望したんだ、もっと生産性が高くて社会にも貢献できる業界が他にもあるだろう、今時終身雇用なんて保証できないよ、都合で解雇というんじゃなくて会社がなくなることも充分考えられることを覚悟してくれ、了解してくれないと来てもらえない、そういう場合も考えて、仕事をするうえでは業務をこなすだけではなく、スキルを高めて、自分がもし再就職しなくてはいけなくなった場合のためにも備えるように。資格取得や研修への投資は当社は熱心だ。とまぁ採用する前にリストラの説明をしているようなものだ。それでも来てくれるんだから、やる気に期待しよう。諸君の造る一杯の酒の市場での評価に、会社も諸君の生活もかかっているのだ、とか大仰な演説調で話したっけ。品質指向でいけばけっこう志望者もいるのだ。

個人経営の中小企業が雇用の大部分を支えているという。支えているのかただ受け皿なだけでこのクラスの会社にしか来れなかったのか、あるいはしょぼい家業しか経営できないのかとか言うのは価値観の相違で、家だ地域だ運命だと言うのと個人の能力の発揮だ社会への貢献だと言うのと何ほどの違いがあるのだろう。20世紀を突き抜けた今、また違った価値観が出てきている気がする。その中小企業だか地域だかの話で、また午後から山中を150㎞ほど走るわけだが。

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