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2009年3月30日 (月)

酒米の産地証明書は必要なんだろうか

もう3月も終わろうとしている。地元の大野中にある春日神社の裏通りには短いながらも桜のトンネルができていた。寺山修司だったか、「さよならだけが人生ならば、また来る春は何だろう」というフレーズがよぎるな。やけに眩しい午後だ。Img_6268

何だろう、というのは今日届いた酒米の産地証明書だ。米屋からだが、送ってくれと頼んだ覚えはない。気をきかせてくれたのだろうが、ということは送ってくれと言うメーカーが多いんだろう。酒造協同組合からも来ていたから、相当そういう動きが広まっているに相違あるまい。

 しかしなぁ、そういう米を買っていますという証明は、あるアイテムの原料米の産地が表示とおりだとか、問題のある米を買っていませんという証明になるのだろうか。あるメーカーの製品はすべて同じ原料で作られていて、製品もすべて同一のスペックである場合にのみ、この手の証明書ですべてが済む。大部分が経済酒で一部が高級酒の場合、その高級酒用の米の仕入れについて証明書があった場合、どれだけの証明ができるのかという問題がある。たぶん組織小売業あたりから言われたのだろうけど、突き詰めるなら、原料資材の帳簿と桶の異動帳を精査しないと論理的には証明にはならない。またはすべての仕入れた米に産地証明を求めるのか。どうも言い訳づくりのお手伝いのようだが。

それなら出荷製品の構成比率とか蔵とかを見てもらった方がいい。経営姿勢から信頼を勝ち得る方が望ましいと思うのだが、性善説的に過ぎるだろうか。でも仕入先に税務署でもないのに帳簿を見せるのもどうかと思うし、流通側もいちいち全国の仕入先をしかも毎年見に行けるのか、ということになるので、証明書集めになっているようなのだ。

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2009年3月24日 (火)

修繕費はかさむ

酒蔵がどうしてやっていてるのかというと、既に償却済みの設備のうえで製造しているからだ、という分析をされる方がいた。古い設備でもやっていけるという意味でもあるが、それはちょっと違うなとは、品質競争だのしなければならない時勢なので思うのだ。

しかし最近も大倉の梁の一本が折れ、タンクの肩で支える形になった。修繕費はかさむ。よく見ればつぎはぎだらけ、お世辞にもりっぱではない。なにしろ裏から見れば屋根が波打ってるからな。

明治前期の建築だと聞いていたが、親に確かめるとその部分は100mほど離れた地点から明治初年頃引いてきたといく。さらにその以前に、つまり幕末以前、田辺に建っていた醤油蔵を解体して柱、梁を船で引いてのを組んで建てた蔵だという。太い赤松である。何とエコなと感心はするが、金槌で建築会社の社長がたたくと、一部音が違う。弱っても来るだろう。金さえかけて入れ替えていけばいい、という考えもあるが、どこかで思い切ったことも必要になるはずだ。

減価償却費とは違って、修繕費は資金がでていく。償却していても金は食うのだ。

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2009年3月20日 (金)

JAFナビ

JAF(社団法人日本自動車連盟)和歌山支部優待施設連絡会に出席してきた。小規模ながら見学施設、酒づくり資料館「温故伝承館」は当社は併設している。観光蔵とは思われたくないので、旅行会社と提携してバスを廻してもらうということはやってないのだが、資料館や売店「黒牛茶屋」に徒歩やマイカーで立ち寄られる方へのサービスの向上には努めねばならない。

ホテル旅館、交通機関、観光施設が主ながら、ダイビングスクールや洋品店などサービス業でも加入が増えているそうで、ご出席の方と名刺交換させていただいて、えらく勉強になった。

今回驚いたのはJAFの新しいサービス、JAFナビで、携帯から周辺の提携施設の検索ができるうえルートも示してくれる。なんでもGPS機能のない携帯電話でも使えるようで、デスクトップからなら、本格的なドライブコースを作成できるという。確かに便利なようで、当社も容易にヒットしてくれた。http://jafnavi.jp/

サービス内容を拡充することも考えよう。それに選択の幅が広がるのはいいことだし、柔軟であることの大事さを学べた気がする。

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2009年3月16日 (月)

名城大学 日本酒研究会

ふつうアンケートを出した側は回答をくれた先に成果物を送ってくることが多い。大企業のアンケートだと少額ながらギフト券をくれることもある。行政がやると使命感に訴えて無報酬、無報告だったりする。こちらの繁閑と気分しだいで、ホイホイ書いたり悪態をついたりと、企画する方も運次第という感じだ。非常に申し訳ないが名城大学という学校をアンケートが来るようになるまで知らなかったが、ときどきアンケートを送ってくる日本酒研究会がある。農学部があるからか、偉い先生がいたからか。アンケートにつきあったおかげで集計結果をまとめた冊子を送ってくれた。今回はよくまとめた酒に関する小冊子付きである。学園祭での学生対象のアンケート結果も付いていたが、これもなかなか参考になる。普段清酒を飲む人間と飲まない人間で評価傾向に差があるとしている。吟醸系を飲まない人が好むならたまに機会のあるときにそういうのを選ぶだけということか。アル添とか純米でないかどうかへのこだわりが若者あるいは消費者に広がりを見せているようだ。64社が回答したようだ。

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2009年3月14日 (土)

禁酒が進むと医療費は増えるのか

ある医師が禁煙が進むと医療費が増えるので、どんどん吸って早く死んでくれと発言して問題になっているようだ。喫煙者が減れば医療費は減るのではないかとか疑問の声も出ているらしいが、たぶん、禁煙が進む、肺ガンとかが減る、寿命が延びて高齢者が増える、医療費が増える、というご趣旨だったんだろうな。

酒の方に振らないでほしいが、この前の焼酎ブームも医者あたりが焼酎がマシ的妄言で清酒業界にいい?影響を与えた。健康にいい酒などない。適量なら気分転換や意思疎通の助けになるだけだ。そもそも本源は日本においては神様と人をつなぐ媒体みたいなものだ。また究極の保存食とも言える。適量飲酒なんてやめて、なんて発言がどこからもでないことを祈る。

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2009年3月11日 (水)

アラレと煎餅は違う

今日は岩出市にあるアラレ製造家を訪問してきました。ともに地産地消にも取組み、その難しいところも共通しているようでした。粉河の山中、鞆渕が黒豆の産地とは知らなんだ。これを醤油にして県産原料の醤油にして、それでアラレを焼いておられます。ちょっと勉強になったことは、アラレというのは餅米でできていて、煎餅というのはウルチ米(飯米)からできているということでした。そんなことも知らんのか?。アラレ=グループには時雨、それから「おかき」もこちらの仲間だそうです。アラレの名称はやっぱり京都人が呼び始めたようで、いかにもというセンスですな。時雨との違いは見かけなのか大きさなのかざらつきなのか、また錦小路へ行った時、漁ってみたいと思います。オカキも鉋みたいなので薄く掻いて板状にして焼いたものだからでしょう。子供の頃見たあのオカキ用鉋はどこへ行ってしまったのでしょう。祖母といっしょに消えてしまったのを思い出しました。煎餅というのもいろいろあるようで、和歌山では有田のエビ煎餅が有名です。

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2009年3月10日 (火)

コシヒカリと山田錦

節約ムードでコシヒカリと一般米の価格差が縮まったと新聞の報道。おおまさしく、山田錦と五百万石の価格差の縮まり傾向と合うじゃないか。と言っても酒造メーカーが節約して売れなくなってもしかたがないのでね。市場というか業務卸筋が求めてくるのが、価格を抑えていい酒を出せということなので、技術的に解釈すると山田錦以外の原料米で山田錦の酒のようなものを造れ、もしくは香りが高くてきれいな切れの良いのを、ということで、地元産米の重視だなんだのオブラートでつつんでいても、要はそういうことなのだ。そこで蔵も腕に自信があるのかどうかは別にして山田錦以外での純米以上の比率を増やす、となると山田錦の需要が減って価格差が縮まる、となる。酵母の種類や、処理の方法のバリエーションで付加価値をつけようとする所も増えるだろう。とは言え各メーカー方針がまちまち、余裕の有るところはこの際どんどん山田錦を使って一気に他社と差をつけようと考える者が居ってもおかしくはない。懐具合を考えるとそうもいかんけどな。

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2009年3月 7日 (土)

柑橘類と清酒の相性

蜜柑屋さんが酒も置く売店を始めるとのことでお見えになった。酸味の強い柑橘類のリキュールとして柚子酒、じゃばら酒が県内で出されている。聞いた話ではリキュールにすると清酒は柑橘に合うというんだが、どう思います?。人まねはいやだから数百種に及ぶという柑橘類で清酒ベースのリキュールに適したものってないですかねぇ。そんな馬鹿な質問をしてしまって、気をきかせて「有田産 春かんきつ」を1箱送っていただいてしまった。

箱から出して風通しの良い涼しい場所で保管して下さい、か。ノーワックスですから果実自身が呼吸できる、か。ということはワックス塗ってると窒息するわけ?。で、果実が呼吸をするときクエン酸を消費するから、酸味が強いと感じた場合は、追熟させるとクエン酸が費消されて酸味と苦みが薄れるというか甘く感じるということらしい。しばらく食べずに置いておくと甘くなります。酒もそうだと便利だけどね。少し渋い、苦い、もしくは若い場合は冷蔵貯蔵しているとまろやかになります、ということはあるし、実践?しているマニアな酒販店や居酒屋さんもいらっしゃいますが、メーカーからそうしてくださいとはとても言えません。ただし、少し渋い目のお酒は燗をすると酸が旨味に変わるので、ぜひ試してみてください。

清酒は酸がワインとかに比べると低い。柑橘の酸を加えればボデーができて洋食と合わせやすくなるんじゃないかと思うんだけど。しかし家人が言うね。清酒に夏蜜柑しぼってうまいと思う、うげっでしょ?。実際のところ糖類を足しているんだろうけど、柚子酒なんかどういう造りなんだ?。試行錯誤してデザートを食えというわけかImg_60372

しかし蜜柑箱も説明書きは随分丁寧で勉強になりました。http://store.shopping.yahoo.co.jp/bunza/index.html

湯浅のシラウオ祭りは行けないけど、「ゆあさ行灯アート展」4/15-19の18:30-21:00はぜひ行くつもりだ。(湯浅伝統的建造物群保存地区)

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2009年3月 5日 (木)

かくもイメージは伝播する

3月に入ると米の話も出てくる。平成21年産の予定価格を米屋が農家に提示し始めているようで、メモが廻ってくる。こちらにはどれだけ買えそうですかという話だ。イメージでは山田錦の下落が感じられる。五百万石の方が安いが安定的だ。どちらかと言うと、山田錦、特に兵庫の本場が気の毒な印象を持つのだが。この20年、趨勢として兵庫の山田錦を何とかいただこうとして他県が山田錦の栽培を始めたのだが、モノはやはり兵庫産がいいにもかかわらず、ちょっとどうかという他県産の山田錦の存在や、珍しくなくなったということもあって、価格的に互いに足を引っ張ることになったのではないだろうか。地酒屋サイドでも山田錦使用だから売れるわけでもなくなっていて、鑑評会が販売に結びつかない動向もまた山田錦には不利益に働いている。酒造特性がいいのはわかっているのだから大事にしたい米種であるのに。それにしても兵庫産の山田錦は特等と1等が80%を占め、2等が残りのほとんどで、3等などほとんどないという理由がわからない。和歌山あたりで栽培するとカメムシで3等、悪くすると等外になる割合が高く、精米するとカメムシなんて酒に影響はないのにもったいない話だなと思ったりする。聞けば、酒米など見たことのない検査員が検査をすることも新参産地では多く、酒米は青っぽいので印象が悪いようだ。1等はほとんどでない。良くて2等どまりだ。兵庫ではグレーダーを通して、中米として売ってしまうんだろう。それでも兵庫産の山田は山田、どこへ行ったのかは知らない。

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2009年3月 3日 (火)

新酒を楽しむんだか

100人以上満員の新酒を飲む会にでかけた。30数アイテムだが、過半は鑑評会用の新酒で、香りは似た感じだった。IWCのテレビビデオをかけてくれたが、実は初めて見た。

お客様の盛況度からいうと全然不景気とも思えなかった。先進地のY県の蔵元と話せる機会があり、全県で清酒の出荷は100億もないと言われる。こっちは全県でその会社1社の売上もないだろう。梅酒とかを足すと上回るかな。規模じゃないと言ってこの業界に生きているので、スケールのことは言いたくないが、定評有る銘醸蔵の蔵元さんでも妙なコンプレックスをお持ちなのがわかって、妙に安心した。東北じゃ地場産業の中核だからね。

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