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2009年3月 5日 (木)

かくもイメージは伝播する

3月に入ると米の話も出てくる。平成21年産の予定価格を米屋が農家に提示し始めているようで、メモが廻ってくる。こちらにはどれだけ買えそうですかという話だ。イメージでは山田錦の下落が感じられる。五百万石の方が安いが安定的だ。どちらかと言うと、山田錦、特に兵庫の本場が気の毒な印象を持つのだが。この20年、趨勢として兵庫の山田錦を何とかいただこうとして他県が山田錦の栽培を始めたのだが、モノはやはり兵庫産がいいにもかかわらず、ちょっとどうかという他県産の山田錦の存在や、珍しくなくなったということもあって、価格的に互いに足を引っ張ることになったのではないだろうか。地酒屋サイドでも山田錦使用だから売れるわけでもなくなっていて、鑑評会が販売に結びつかない動向もまた山田錦には不利益に働いている。酒造特性がいいのはわかっているのだから大事にしたい米種であるのに。それにしても兵庫産の山田錦は特等と1等が80%を占め、2等が残りのほとんどで、3等などほとんどないという理由がわからない。和歌山あたりで栽培するとカメムシで3等、悪くすると等外になる割合が高く、精米するとカメムシなんて酒に影響はないのにもったいない話だなと思ったりする。聞けば、酒米など見たことのない検査員が検査をすることも新参産地では多く、酒米は青っぽいので印象が悪いようだ。1等はほとんどでない。良くて2等どまりだ。兵庫ではグレーダーを通して、中米として売ってしまうんだろう。それでも兵庫産の山田は山田、どこへ行ったのかは知らない。

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コメント

一昔前までは銘柄など一切関係なくラベルにデカデカと「山田錦」と書かれた(描かれた?)酒がよく売れたものでしたが、雄町や美山錦あたりが一般に認知されてきたのか山田錦にこだわるお客様も減ったように感じます。ただ鑑評会なんかに出品する酒なんかはやっぱり山田錦じゃないと駄目なんですかねぇ?
「鑑評会が販売に結びつかない」というのは、F1やラリーに参加しても実際の開発や販売に結びつかない自動車業界に近いものがありますね。だから皆撤退するのでしょうが・・・。

投稿: 7号車 | 2009年3月 5日 (木) 19時53分

ブランドの消耗ということを考えるにはいい材料だと思います。山田錦がなぜブランドになったかという原因から離れて山田錦使用ということで皆が売ろうとした。鑑評会ならまだ有効で、山田錦使用の部と他のパターンとで出品部門を分けたくらいです。負け惜しみだけど当社入らんからなぁ。売ろうとするということは競争の材料になるので、中には安くて山田錦使用という商品もでてくるだろう。何しろ兵庫の特A地区の特上から、「中米」(ちゅうまい)というふるいにかけて落ちた粒の小さいもの(3等にならないから純米酒には使えない)、「つくり3等」と言って最初から3等ねらいでコストを抑えたものまで、また他県産地品もあるけど、それがみんな山田錦は山田錦になってしまう。そうするとラベルに山田錦と書いてあっても、どこの、どれクラスのものを、どう使用したのかで全然違ってきてしまう。結局、あそこのメーカーならこんなものだろうと考えたり、最後は値段と味のバランスだからなぁ、とか、つまり書いてあることの意味がなくなってくるのか、弱くなってくるのかしてしまうわけだ。もちろん兵庫が常に最高とも限らず、最近は岡山、滋賀もいい山田錦をだしてきている。台風の当たり具合によっては産地の序列も年によって変わるんですね。でも個人的にはやっぱり兵庫の山田錦が最高だと思うし、そういう銘醸蔵の社長も多いのが事実で、安心感があります。これは何に使ってもです。
売るための材料というのは必要だと思うけど注意しないといけないわけです。あまり大きく山田錦使用と書いてあるのは要注意ということですか。

投稿: 不断齋 | 2009年3月 6日 (金) 09時15分

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