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2009年5月31日 (日)

田植えと周辺の風景を見て

どうして田植えのタイミングで米の生産調整(減反)見直しのニュースが流されるんだろう。蔵の近くの水田の多い地区を少しぶらついた。この土日でおそらく兼業農家は田植えを済まそうとしたんだろう。岡田という近所の地区はだいたい田植えが済んでいる。もう少し川上ではまだ代かきの田が多いようだ。都市近郊の農地なので、写真を撮ろうとすると実感するが、必ず周囲は分譲住宅か地場産業のプラスチック成型、家具、漆器といった作業場、倉庫に囲まれている。Img_12672操業していない工場もある。

それによって米作りとか農業とかいう観点からは将来を大きく押さえ込まれた土地になってしまっていて、今は手を付けられない。「宅地化されるのを待っている」と表現してもいいだろう。

こうした近所の田で「蔵元の酒米栽培地」の看板を立てて酒造好適米を作る提案もあったが、周囲の状況から、それはやめておくことにした。地元県内産の米を使うアイテムはあるし大事にはしたいんだが、もっと山中の地域の米を、それも数量限定して使う方針になってしまった。主産地の専業農家を訪ねる機会が増えるとどうしても差を感じてしまう。米の調達方針については覚悟を決めつつある。

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2009年5月30日 (土)

田植えの季節に

 水を張った田を見かけるようになった。明日から代かきだとか言う人もいて、6月に入ると田植えだろう。紀北の低地ではこんなものだ。兵庫の山田錦は6/10頃からと聞く。兵庫のコシヒカリも有名だが丹波が産地で山田錦よりやや日較差のある寒冷な土地のものが高いそうだ。つまり山田錦はコシヒカリより暖地の銘柄で、温暖化というが東北ではそう簡単に定着はしないだろう。コシヒカリより反収1~1.5俵少ない山田錦であるが、今や兵庫県の看板である。

ちょうど20年産の米価の精算が終わったが、例えば兵庫県産山田錦の特等米で60㎏当たり25,110円(税抜)とある。JAは3000円ほど取るらしいから農家は22000円ほどの収入だろう。つまり㎏当たり366円だが、種もみは800円ほどする。もみにするとだいたい20%嵩張るというか重量が増えるから粒当たりならもっと高い。まともな産地は毎年種子更新するから農家の「原価」も馬鹿にならない。さらに肥料等の資材も要る。

種籾農家はある意味エリートで、交雑しないよう田に入って葉の色、形やタレ具合を見て、違う品種が入っていたら抜き取る作業が毎日要るらしい。もみでは見分けがつかないらしく、そう言えば去年、どこかの産地で、植えてみたら違う種類の酒米だったとかいう、ちょっと信じられない話もあった。種籾作りの場合はとにかく登熟させていくわけで、味をおとさないようタイミングを見て刈り取るという発想ではない。つまり最初から種籾目標で作るのであり、都合で種籾にするというか、普通に作って一部を種籾にするということではいけないらしい。乾燥機械の掃除もきちんとやらないとここでも混ざるらしい。

何でもまじめにやると大変なのだとは、最近やっとわかってきたことで、「適当」信奉者だった自分を恥じるばかりだ。

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2009年5月27日 (水)

黒牛ベース梅酒 500ml

限定50ケース(600本)の500mlサイズの梅酒(ホワイトリカーベース+日本酒混和)です。試験販売ですので、容器等の変更があり得ます。

エキス分19、アルコール分13%、すっきりまろやかタイプの酒質です。

税込1050円を参考小売価格としました。

売りとしては、紀州産の完熟南高梅を使用し、ホワイトリカーでよくエキスを抽出していること、純米酒として定評をいただいている純米酒の原酒をそのまま使用していることで、無理に日本酒だけで漬けるよりは香味のやわらかさやなめらかさが優れているのではないかということです。またクエン酸等の有効なエキス分も一旦ホワイトリカーで引き出した方がよく出ると思います。

Img_09793 先行定番化した1.8L(税込2800円)、720ml(税込1400円)もございます。

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2009年5月25日 (月)

大阪チーズくいだおれ2009

NPO法人チーズプロフェッショナル協会の人が、新型インフルエンザの関係でちょっと開催に不安もあるんだと言いながらパンフレットを置いていってくれた。「SCAN0222_000.pdf」をダウンロード 予定では当蔵の大吟醸酒粕とチーズの相性をPRして下さるとのことだ。この前何種類か酒粕を渡したのに、ハロウミというキプロスの羊の乳から作ったチーズを漬けたものを届けてくれた。しばらく毎朝食パンか。

正直どう関わるのか戸惑うところもあるが、本人はいたって真面目そうだ。洋食系のレストラン関係者が取る資格のようで、新潟あたりだと酒蔵で取る人も出てきているそうだ。ワインアドバイザーと並列的なイメージなので、チーズソムリエみたいな資格もあるのかもしれない。とは言え国産さらには県産のがほしいよねと聞くと、それは将来出てくるよう働きかけるつもりらしい。ラングルという種類があって、ウォッシュ(塩水かマールで洗ってリネンス菌を塗る)したのがおもしろいんじゃないか、と言われてもさっぱりわからないのは今の段階ではしかたないかもしれない。

盛りつけが漆器の黒に合うんだというので、近所の漆器屋も連れて回った。ここは漆器産地なんだが、地元のことも知っておいてもらおう。

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2009年5月23日 (土)

土曜の朝、農業を考える

土曜の朝、そう今日は営業日ではなくて、はんこを取りに来た証券会社の方と話す。なぜかわずかな株があって手続がいるんだそうな。酒の話が米の話になり、結局株の話になった。農業が注目されだしたので、農機会社の株が知らんうちに上がっているが、あれは輸出ねらいです?とか、風力発電なら何とか製鋼が大元の株を持っていて云々というわけだ。米を買いに行く自分の見聞では、小規模兼業農家よりも真剣で規模の大きな専業農家の方が経営が厳しく、育成がうまくいってないと述べる。どの政党にせよ選挙で勝ちたいから頭数の多い兼業の肩持つよね。彼のご両親が九州らしく周りが農家は80才台ばかり。もう限界だから、今の体制は変えないといけないとおっしゃる。でもみんな1票でしょ、どう変えるわけ。そんな話をしていると開業前に来社したお客があり、梅酒と奈良漬が売れた。朝の議論は小吉か。

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2009年5月21日 (木)

おかしいとは思ったけど(長崎市の人口)

Img_1004 そんなことはないよなぁ。長崎市の人口が30万台前半と地元の人に聞いた時の感想だ。しつこいながら帰って調べると中核市人口順位というのがある。そうれ見ろ。ちゃんと法定人口455,206人(2009年4月1日)で、375,591人(2009年3月1日)の和歌山市より多いやないか。

ただし感想は大きくは変わらない。多くの地方都市のアーケード商店街が衰退する中、健闘しているというか賑わいを保っているということで、理由は地理的位置から独立した商圏を確保していること、新幹線が未達でストロー現象がまだ起きていないこと、坂が多くて平坦地が少ない地形により、加えて路面電車を残したという政治的選択から、路線型商業施設や大型ショッピングセンターの進入を阻止できているからだとまとめられる。

加えて観光の中心も長崎の街そのものなうえ、五島、壱岐、対馬という広大な島嶼地域を長崎県が管轄しているという政治的背後地の広さもあるだろう。置かれている環境で経済の成り行きも違うもんだとよくわかった。

ただ、ちょっと調べると北方約15㎞の西彼杵郡長与町にイオングループが売場面積約74000㎡の大型SCの建設を計画、その是非を巡って地域間対立の様相を示しているようで、とりあえずは開発許可は出ず、当面お流れになりそうだ。坪300万のアーケード商店街の繁栄維持が必ずしも住民の幸福につながるとは断言できないが、大資本の自由な出店で消費者利益が増進したのかというと、これも大いに怪しいというのがこの20年の自由化の結果であったことは大方の国民が共有した感覚に違いない。

そもそもの間違いはマーガレット=サッチャーのとんでもない誤解が始まりだった。日本の流通が合理化されず規制だらけなので、イギリスのスコッチが日本で売れないという圧力が当時貿易黒字過大の日本にかけられたわけで、輸出依存の日本としては流通や酒販売の自由化に踏み切ったのだが、それでスコッチが日本で売れたわけではない。免許で守られていた酒販店はスーパーなどの一コーナーに吸収され、地方の商店街はショッピングセンターに蹂躙され文化も破壊された。自動車依存と町のスプロール化が進み、人口当たりのCO2の排出量も増やしたはずだ。今度はコンパクトシティー推進でSCのスクラップなのか、新規出店抑制は既存店の既得権化を進めけっきょく大手資本の優位は続くのか。姥捨て山化した郊外住宅地の老人のケアに莫大な予算が必要となり、購買力が落ちたら結局大型店も撤退となって、跡には何が残るんだろう。そう極端に考えずとも、幹線道路沿いの商業施設はなおも駅前やアーケード商店街に対して優位なのは明らかで、中規模店中心に果てしない業態開発と競争は続いていくはずである。最後は政治だなとは、長崎を見てきた感想である。

自分だってあのままの規制環境が良かったとは思っていない。免許規制のもと相変わらず大手中堅の画一的製品を地元商人が広告と値引きで選択して売っていたのでは、吟醸酒や純米酒が出てくる余地もなかっただろう。自由化が強いた苦境の中でメーカーも流通も努力したのだから。逆説的だが、自由化こそが清酒の高品質化と多様化を広めたのだ。

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2009年5月19日 (火)

長崎で仕入れたネタは結局中華だった

日本に孔子廟はいくつあるのだろうか。東京の湯島聖堂とはまるで違うというか、これが中国人の作ったオリジナルで、博物館も付いている。廟内に歴史上の儒者の石像が並んで名前を台座に刻んでいるが、まるでわからん。弟子の一人くらい思い出せないかな。何人かは、そう言えば聞いたような程度か。中華蘊蓄が濃密に蓄えられた世界で、書ききれないし、一部でも覚えて帰るのも苦しい。圧倒、そう、そうやって東洋文明を作ってきたんだろうか。俗な我が身に一番近いネタが門前に建つ石碑をささえる贔屓だった。「贔屓の引き倒し」とは、肩を持ちすぎて駄目にするとかいうことなんだとか、阪神の選手や相撲取りにただ酒を飲ませて新地を引っ張り回すタニマチのおかげで結局優勝できないというアレのことやろ程度に、漠然と思っているのが常人で、「ひいき」って、引っ張る勢いか?とかそんな語呂合わせ的イメージだったから、ここの石碑の解説に驚いた観光客はきっと多いことだろう。華僑達もその辺りを考えて偉く丁寧な解説をつけている。

Img_1013 竜というのも神獣ながら親であり九頭の子がいるが、その中で力持ちで重い物を好んで背負うのが贔屓(竜蝠)だという。勲功人徳の士を称え石碑を建てる際、神力を持った贔屓の背にのせ石碑が永く倒れないことを祈った?そうだ。日本の石碑台の亀趺はこの転化と考えられるとしている。何故日本の石碑台が亀に変わったのに慣用句は竜のままだったのか。正しくはこうなるが、孔子様くらいでないと日本では、石碑は竜には乗れないようだ。

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2009年5月18日 (月)

一番安い路面電車はどこか 長崎は本当に雨だった

妙に堅い調子の「長崎は今日も雨だった」を銅座町で聞いたら、翌日は本当にどしゃぶりになった。グラバー邸あたりはまだ小雨だったが、風頭のハタ資料館では歩くこともできず、建物内に避難しているようなものだった。市内に降りてくると小降りになって、浜の町アーケードを歩いて、吉宗(きっそう)で茶碗蒸と蒸寿司を食べたら、後は空港に帰るまで一人で歩かねばならない。32年前、25年前と2回しか足を踏み入れていないが、ここも坂が多くて道が狭いところは和歌山も同じだ。

中心商店街がまだ活気があるのは驚きで、空き店舗はないし、出物があっても何とか決まるらしい。ただ100円ショップみたいなものも入ってきてちょっとね、とは地元の方のお話だった。たぶん新幹線がつながっていないし、福岡から離れているから独立性を保てているんだぜ、と思ったけど。そう平地が少なくてロードサイド型の大型商業施設が中心商業地を破壊することを阻止しているようだ。市電を止めなかったのもいいだろう。信じられないが浜の町の一番高い所となると坪300万円以上するらしい。人口が30万台前半というが、活気は和歌山市よりあるように見えた。港もあるし、何より観光の中心でもある。それが県南部と離れている和歌山県との違いだ。とはいえ路面電車が100円。もしかして一番安いのと違うかな。ここらで政治経済の側面なんかも感じられる。Img_1011

春の行楽はこれで終わりだが、この春は広島、高知、長崎と路面電車を見て回ったようなものだ。

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2009年5月16日 (土)

出来てしまえば前からそうだったような

紀南方面に来週水曜までに行っておきたいが、いくら便利になったとは言っても3時間近くは見込んでおきたいから日中動くと時間ロスも甚だしいし、予定はバラバラと入ってくる。結局夜移動して泊まることにした。贅沢だが疲労を抑えるために高速を使う。あれほどゴールデンウイークには渋滞した近畿自動車道だが平日夜ともなれば、ガラガラで早いの何の。ローカル経済に貢献しようという私の気持ちに天の褒美か、急遽田辺の仕事が舞い込んだので、朝から新宮で昼間までに用事を済ませ、田辺に移動した。これが平日、日中の311号は結構交通量が多く、1時間30分くらいかかってしまうのだ。ダンプにトレーラーと産業の動脈になっている。新庄方面へ行くから朝来の国道42号まで突っ込む。

話には聞いていたが、新庄と朝来の間のトンネルはすっかり切り通され、ゆったりしたスロープに変わっていた。時に渋滞もし、狭いトンネルの圧迫感もいやだったが、平均3分やそこらは所要時間が短縮されているはずだ。何だか昔からそうだったかのように思ってしまう。初めて来た人なんかは当然だろう。

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2009年5月14日 (木)

1次産業と2次産業の間で米は蒸されて溶かされる

JAと上部農業団体の方にご訪問いただく。秋にはいちど見学させて下さいとお願いした。

当然去年の米の話やら農業の話になるが、天候、気候といった不確定な要因があって年1回の収穫という、安定した量と品質確保に限界があるという、農業の本質についての話になる。酒造でも気候の影響はあるし、その米の年ごとの違いへの対応に迫られる苦労を話す。設備と購買、技術が一定としてでもだ。継続的に酒造りをしていくからタンクごと、米のロットごと、作業時の気候等で、同じスペックの製品でも微妙にブレる。それを安定させ高品質にする設備と技術が求められるわけだが、そんなに都合よくいくはずもなく、不断の向上をめざすしかないのだ。そうそう、出荷までの処理、出荷した後の経路と管理によっても違いが出る。

 その蔵から出荷された先の世界はそういうことは考慮されない、もしくはしたくない世界だ。一部ではその年ごとに微妙な差があっていいんじゃないですか、と言う人もいるが、それは気休めで本心ではない。安定した、高品質で、できたら安く、ほしいだけ、早くというのが現実でこれは工業社会の価値観だ。運送、流通、提供はサービス産業になる。

原料が入ってくるまでが1次産業ワールド、蔵から酒が出て行った後は2次産業、3次産業ワールド、その境界は蔵の中にある。たぶん薄暗い蔵の中で、米が蒸されて、もろみの中で溶けていくところで別世界に遷移していくということで、酒蔵というのはおもしろいのか不可思議な場所だということになる。

 そういう産業社会に背を向けた者どおしの連帯みたいなものが当初の地酒マーケットにあったかどうかは定かではない。初期に名を成した蔵もけっこう大きいから。どちらかと言えば流通側にその傾向があったが、今は蔵もそんな雰囲気な所へ向かう所が多い。まじめに経営すると2次産業的になって、ギスギスした社会に取り込まれていくが、それを経営努力というようだ。どの程度お客の需要に合わせるのか、これも難しい所で、普通の産業なら顧客ニーズには可能な限り対応して、規模を拡大する、でいいが地酒の場合はそうでもないと思うのだが。

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2009年5月11日 (月)

高知 地酒

自県酒消費県として有名な高知県で営業上まず関係ないなと思う所だが、ちょっと縁あって下手なゴルフをもったいない黒潮カントリークラブでやり、こういうときにでも行かないとまず機会のない室戸岬にまで足を伸ばした。それでも1店酒屋さんにご挨拶に伺うくらいのことはする。

ここも路面電車が残るいい雰囲気だが、坂本龍馬生誕地の前の通りで撮ってみた。Img_6726

室戸岬には中岡慎太郎の銅像が立つ。いっしょに斬られた二人だが、龍馬は桂浜、彼は室戸岬。何故かと思えば、生誕が岬へ向かう途中の奈半利から少し山側へ入った北川村の出だったから。大庄屋の子で、龍馬も聞けばけっこう豪商の子、それなりに経済力があったのだ。

県外からのお客が「おきゃく」(高知では宴会をこういう)を郷土料理店「仙樹」で行う。6人のうち3人が焼酎派で、私がいなければもう1人は焼酎へ流れただろう。もうひとりの清酒派は私より優秀で、燗酒にこだわる仁だ。それで3分の1ほど残ったダバダ火振りは翌日結局、私が車に積んで帰った。飛行機組には面倒だからな。何でも手に入りにくいという四万十川奥の蔵のものらしい。東京の専門店で時々見かけるが、実際の稀少度は専門外でわからなかった。地元産栗50%使用が売りでたしかに栗の淡い香りが楽しい。清酒は何種か舐めたがたしかに量を飲むと言われるこの地では低濃度できれいなタイプの銘柄が優勢なのは理解できた。セル酵母は明らかに香り系だが東京用じゃないのかと思っていた。あれでは量が飲めない。最近はメーカーによっては少し違いを出すようにしているらしい、とは歓楽街のそばにある酒屋さんの話だ。隣がディスカウンター全面主張の他店があり、土佐らしい、と言っては恐縮だが、厳しい競争場裡も垣間見えた。

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2009年5月 8日 (金)

ツアーが始まる

連休が明け、今度は私のツアーが始まる。これから2週間の週末は、西日本の地方へ消えている予定だ。そのかわり6日まで、蔵に詰めていたからね。そのためにも今日は大阪へ出かけておく必要があった。

南海電鉄の汐見橋線に乗ったのは初めてだった。Img_6650 芦原町から西天下茶屋までの短い距離だけど、工業地域を走り抜ける車内は人影まばらだった。周りもあまり人は見かけない。それにしても1時間2本のダイヤとは思わなかった。もともと南海高野線は汐見橋から出ていたという。人口移動もあったに違いない。南津守、千本、岸里、天下茶屋から萩ノ茶屋、そしてまた天下茶屋とだいぶ今日は下町を歩いた。もっとも朝から谷町にも寄ってはきたけど。ずっと同じような家並みが続く所を歩くのは、顔を上げるとすぐ山があったり海の見える田舎者にはすごく不安なのだ。四つ橋線の岸里から歩けばよかったとかつぶやくが、これもよかったかもしれない。

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2009年5月 7日 (木)

初心者向きラベルイメージ作成法

小企業の経営者が自社製品のラベルを自分で作るケースも多かろう。ご同業でも、プロ顔負けのリーフレットをフォトショップで作る社長さんがいる。そんなややこしいことは業者にまかせて営業することに賭けている人もいる。どうカネと時間を使おうが人の勝手だが、自分の場合、どっちつかずの方針からなかなかそういう技術が上達しない。とはいえ、ラベルの企画印刷業者にこういう物を作ってほしい、あるいは内製するにせよ担当社員にイメージをできるだけ正確に伝えるためにも、ある程度は「作図」を理解したいところだ。自分だけでなく、ここは代々センスが悪いとご指摘いただけるありがたい方もいるが、デザインだけならスケッチブックにクレヨンとか絵の具でイメージを書いて渡せばいいだろう。ところが今はそれを伝える時間、コスト、頻度(少量多品種)で、どうしても限定品とかは内製のステッカーや小札、リーフレットを作成することが増えている。もう今後カタログは作らなくなるんじゃないだろうか。企業秘密と言うにはあまりにお粗末なのだが、花子とスキャナー、アクロバットで下手なりに工夫してきた。最近、使い始めたソフトでおもしろいのは「そのままJPEG」(株式会社マグノリア製)、各種ファイルを印刷メニューからJPEG化してしまうというやつで、当然きれいさは欠けるが、メールに添付してすぐイメージだけは伝わるという効能がある。ジャストシステム社には申し訳ないが、花子を相手が使っていないと、せっかく作った作品をファイルで送れなかった。PDF化ももちろんいい方法だが。地酒ショップを見ていると、メーカーも販売店も素人作品をどんどん実戦投入しており、少々のデザインの問題よりは、限定品の希少性優先(100本しかない商品のラベルは印刷屋には頼めない)という感じだ。バーコードを作成するソフトもあるから。でも商品写真はプロにできるだけ頼むべきだろう。どうやってもまるでできが違う。

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2009年5月 6日 (水)

減反廃止は諸刃の剣

十津川村も国道168号の改良が進んで随分所要時間が短縮した。0011 こんな混でる休日、迂回規制や工事によるの交互通行箇所ありでも、川津から賀名生まで1時間、トンネルがいくつもでき、建設中の橋脚が谷間にそびえている。信じられないほど便利になってもますます過疎化する一方らしい。山の話を聞きに行ったオイやんももう還暦を過ぎた。自分もそう若くはない。林業の話はまぁいいとしよう。直接本業に関わるのは農業、それも米だ。連休が明けると米がらみの動きが増える。これだけは自分で仕入れに行くんだと日頃豪語しているからには、農業関係の動きをウォッチしないわけにはいかない。

もう限界だから減反は廃止しようと言い出した人がいて、そのとおりだ、農協と農水省、自民党は利権と票ばかり考えていると同調したのが、質と経営規模で戦えると思っている一部の農家、参入と支配力強化には有利と思っている大手流通、メーカーだろう。もちろん「先生」がマスコミで主張する形をとっているけど。何も農協や役所に勤めながら補助金をもらっている小規模兼業農家がこのままでいとは思わない。何しろ清酒メーカーには補助金はない。しかしそんなに消費者主権という大義名分がたしかなものなのかも考えた方がいいだろう。価格競争なんかない身分保障された立場の人間の意見はあまり聞かない方が良いだろう。で、減反を廃止するとどうなるんだろう。食米の話は米屋に聞けばいいだろう。酒は安くなるか、これ以上?。冷静に考えるともう水より安いのもある。

減反廃止で米は半値になるというが、もちろんパック酒用の米は相当下がる。それでも酒はそう下がらないが、下がるのは確実だ。一方、たぶん二極化で、まともな産地の上位等級の酒造好適米はあまり下がらないだろう。だから純米酒なんかも、そう極端には下がらない。ただし、同じ種類の酒米でも産地や等級で価格差がものすごく大きくなると予想され、安いものを使った酒が出回るから、価格引き下げ圧力は自然と高まる。質的な差を表現できないと悪貨が良貨を駆逐するのは火を見るより明らかだ。

 避けられない流れならば、せめてこれを機会に、表示基準をまた変えて、清酒も甲乙丙くらいに分ける必要がある。醸造アルコール使用のものはリキュールにしろとまでは言わないけど、何もしないで減反廃止と並以下の米価暴落となると、いわゆる地酒もとうとう壊滅かもしれない。それなりに値が通っているのは、売り方の部分もあるが質的にある程度差があるからで、大差ないなら安い方を買うのは当然だ。表示基準を決める発言力が大手にある限り多くは望めないだろうが、小規模メーカーにしてもストイックな自己規制をして、使用米の品等、産地の明確な開示などどこまで受け入れるだろう。事故米、すり替え米でこれほど信用のない時期だ。それでも減反廃止は、酒サイドでは、表示基準見直し、検査強化とセットでなければならない。

日本酒業界の唯一の言い訳は、日本の「国酒」であるから高い国産米を原料にしているということだ。ビール、焼酎(芋を除く)の原料のどれだけが国産というのか。そのハンデを克服するためコスト削減の努力をしてきたというのが経済酒メーカーの言い分で、わからないではないが、小規模でそういう部分はあきらめてしまった地酒メーカーというのは、あくまで国産、それもトレーサビリティーのあるものに執着するしかないのだ。輸入は別問題かもしれないが、減反廃止で、大規模専業農家だけを残すという考えは、パラレルで小規模な地方蔵も相当な淘汰圧力になることは覚悟した方が良い。するなら表示基準づくりからだろう。

関税引き下げもどうせ迫られるだろう。海外産使用ものの表示や検査を厳重にしないと、連中のやることなどわかりきっているからな。立場を変えればまたチャンスだろう。

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2009年5月 4日 (月)

’09食博覧会・大阪 

数年ぶりで大阪の食博覧会をのぞいてきた。日本最大の食の祭典と銘打っているだけに、立錐の余地もなく、6号館B「日本あじわい館」など立食もままならない人の波だった。小ブースでも定価で528000円という出店料を払うからには、それなりの規模の企業しか参加もできまいが、関係してくるのは6号館A「銘酒街道」に、灘・伏見の大手8、奈良の中堅1の計9社が共同でコーナーを作っているくらいか。知名度アップへの意欲にも差があるからか全ての大手が出張ってきているわけではない。業界の面子もあるから、6号館Bの焼酎街道には負けてほしくないと大手を応援してしまう。ざっと見ていると(今日は車で試飲できない)、各社それなりに出店の方針が違うようで、副産物、関連加工品を強く打ち出している所も目立ったし、大人しく主力商品と企業イメージのPRに重きをおいているところもある。しかし化粧品に煎餅、石鹸、最近はカレーまであるが、酒をどういじくってカレーになるのかゆっくり見ていられなかったが。微発泡にごりね。さすがというかトップシェアのH社は日本酒と料理の相性をテーマに大パネルと専用パンフで、清酒そのもののPRをされていたのはりっぱだった。日本酒と料理の相性を知る3つの基本形、バランス、ハーモニー、ウオッシュ、をベースに、7つのセオリーを展開されている。オリジナルな部分もあるだろうが、まずは自分もそう思うという内容だった。要は濃い味や旨みの強い料理には濃い酒を、甘い味付けや酸味の強い酒には甘口といった感じで、似たものを対応させるというイメージだ。いちいち考えておれんからね。ただ脂っこい料理に、熟成タイプはわかるが、淡麗タイプをウオッシュで持ってくるのは?だった。焼き肉屋ではビールが強い。淡麗な清酒が合うとは聞いたことがなかった。古酒はいいと思う。

ホールのくいだおれ太郎も見納めかもしれない。Img_6644

会期はあと数日ある。4/30(木)~5/10(日)インテックス大阪(南港)当日大人2000円。

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2009年5月 3日 (日)

日本酒フェスティバル2009参加 予告

FAXで参加を取り決めたが、7月12日(日)の「日本酒フェェスティlバル2009」に参加を確定した。主催は川島酒縁の会、日本酒伝承の会、場所は東京プリンスホテル2Fプロビデンスホールだ。(東京都港区芝公園3-3-1 03-3432-1111)。昼の部が12時~午後3時半、夜の部が午後4時半~8時)、今や恒例となった日本酒のイベントだが、今年で第9回だそうだ。アットホームなムードで、杜氏兼蔵元の蔵も多く、参加蔵元数は同種のイベントでは最大と思われる。来場者も主催者の関係からか飲食店、特に日本酒に力を入れて扱う店が多く来場する。当然熱心な日本酒ファンが多く、参加蔵元のなめてかかれない所であるし、いい意見が聞ける等、情報収集の恰好の機会なのだ。最低1200名は来場が期待される。

参加申込みは主催者まで、03-3785-8806川島まで(武蔵小山の駅近くの居酒屋まで飲みに行ってもいいのでは)

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2009年5月 1日 (金)

連休直前

明日から連休。製造部も交代で長い休みに入る者もいるだろう。20フィートの中古海上コンテナがけっこう蔵近くの広場に2段重ねで置かれている。狭い敷地なのでしかたがない。本当は作業の安全上も平置きが望ましい。冷凍機を住宅地でも置けるような消音型に変えている。この時期ずっと今日もだが、瓶詰製品をコンテナへ格納する作業が続いている。これだけの本数になると、冷蔵倉庫建てた方がよかったんじゃないかと思い始めるが、いやいや。フォークリフトでコンテナに酒を詰め込むのを見ながら、建設会社と蔵修理の相談をした。屋根がでこぼこになってきている話、雨漏り箇所の修理、洗米場のコンクリート劣化への対応。外壁の土が押されてくると板張りが膨らんでくるのでわかる。やっぱり外壁は焼杉板だ。ひとつひとつ話せばすべて道理にかなったことばかりで、重い物を置けば床も沈むのだ。

ついでに大蔵(おおぐら)の長さを測ると概測ながら、24mほど幅は12m程度か。こうじ室と発酵室のある続きの蔵は11mずつの正方形に近い。大蔵の西面は若干直角ではなく広がっているのを確認した。どうも修理費をかせぐために働いているようなものだ。

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酒粕なんてまともに売れないよな

今日は酒粕を引き取ってくれている業者さんの訪問を受ける。当然それだけでなく漬物も扱ってらっしゃる。四国にも工場があって、両工場で17,8人の従業員、すべて正社員だというからたぶん大きい方だろう。

金属探知機3台にX線検査機を保有、工場には監視カメラと機械警備。四国の工場を大阪で監視できる。6ヶ月画像を完全録画か。そんな必要があるかとか言ってると時代に取り残されてしまうんだろうか。

造りの終わった頃を見計らって今日は買取価格の決定と品質検討、要望を受ける。金属探知機なぁ。粕はがしの作業時は床面にビニールシートを引くとか、コンパネを廃棄してプラスチックボードに変えるとか、まぁ品質管理面でいいアイデアが得られたと思う。

それにつけても監視カメラか。随分安くなっているようだが。性悪説が世界を席巻しつつあるのを感じる。

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