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2009年5月 6日 (水)

減反廃止は諸刃の剣

十津川村も国道168号の改良が進んで随分所要時間が短縮した。0011 こんな混でる休日、迂回規制や工事によるの交互通行箇所ありでも、川津から賀名生まで1時間、トンネルがいくつもでき、建設中の橋脚が谷間にそびえている。信じられないほど便利になってもますます過疎化する一方らしい。山の話を聞きに行ったオイやんももう還暦を過ぎた。自分もそう若くはない。林業の話はまぁいいとしよう。直接本業に関わるのは農業、それも米だ。連休が明けると米がらみの動きが増える。これだけは自分で仕入れに行くんだと日頃豪語しているからには、農業関係の動きをウォッチしないわけにはいかない。

もう限界だから減反は廃止しようと言い出した人がいて、そのとおりだ、農協と農水省、自民党は利権と票ばかり考えていると同調したのが、質と経営規模で戦えると思っている一部の農家、参入と支配力強化には有利と思っている大手流通、メーカーだろう。もちろん「先生」がマスコミで主張する形をとっているけど。何も農協や役所に勤めながら補助金をもらっている小規模兼業農家がこのままでいとは思わない。何しろ清酒メーカーには補助金はない。しかしそんなに消費者主権という大義名分がたしかなものなのかも考えた方がいいだろう。価格競争なんかない身分保障された立場の人間の意見はあまり聞かない方が良いだろう。で、減反を廃止するとどうなるんだろう。食米の話は米屋に聞けばいいだろう。酒は安くなるか、これ以上?。冷静に考えるともう水より安いのもある。

減反廃止で米は半値になるというが、もちろんパック酒用の米は相当下がる。それでも酒はそう下がらないが、下がるのは確実だ。一方、たぶん二極化で、まともな産地の上位等級の酒造好適米はあまり下がらないだろう。だから純米酒なんかも、そう極端には下がらない。ただし、同じ種類の酒米でも産地や等級で価格差がものすごく大きくなると予想され、安いものを使った酒が出回るから、価格引き下げ圧力は自然と高まる。質的な差を表現できないと悪貨が良貨を駆逐するのは火を見るより明らかだ。

 避けられない流れならば、せめてこれを機会に、表示基準をまた変えて、清酒も甲乙丙くらいに分ける必要がある。醸造アルコール使用のものはリキュールにしろとまでは言わないけど、何もしないで減反廃止と並以下の米価暴落となると、いわゆる地酒もとうとう壊滅かもしれない。それなりに値が通っているのは、売り方の部分もあるが質的にある程度差があるからで、大差ないなら安い方を買うのは当然だ。表示基準を決める発言力が大手にある限り多くは望めないだろうが、小規模メーカーにしてもストイックな自己規制をして、使用米の品等、産地の明確な開示などどこまで受け入れるだろう。事故米、すり替え米でこれほど信用のない時期だ。それでも減反廃止は、酒サイドでは、表示基準見直し、検査強化とセットでなければならない。

日本酒業界の唯一の言い訳は、日本の「国酒」であるから高い国産米を原料にしているということだ。ビール、焼酎(芋を除く)の原料のどれだけが国産というのか。そのハンデを克服するためコスト削減の努力をしてきたというのが経済酒メーカーの言い分で、わからないではないが、小規模でそういう部分はあきらめてしまった地酒メーカーというのは、あくまで国産、それもトレーサビリティーのあるものに執着するしかないのだ。輸入は別問題かもしれないが、減反廃止で、大規模専業農家だけを残すという考えは、パラレルで小規模な地方蔵も相当な淘汰圧力になることは覚悟した方が良い。するなら表示基準づくりからだろう。

関税引き下げもどうせ迫られるだろう。海外産使用ものの表示や検査を厳重にしないと、連中のやることなどわかりきっているからな。立場を変えればまたチャンスだろう。

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