和歌山の夏は鱧(はも)がおすすめ
夏の魚なら鱧が有名ですが、蔵のある紀北あたりでも、やっぱり鱧ですか。
機会があって、格式ある鱧料理屋へでかけました。お客様でも担ぎ出さないとめったに行けません。
海南市も5年ほど前、南側に隣接する下津町と合併しており、今は海南市内ですが、下津町の戸坂にある浜丸というお店に繰り出します。ここは国道から西へ突き出した崖で囲まれた小半島の漁港ですが、狭い路地から歩いてしか上がれない石階段のうえに、急に現れる、こぎれいな佇まいの、伝統民家を改装した料理屋さんです。
目の前で、延縄漁法で取れる鱧をコースで食するのですが、鮮度がこれ以上考えられないほどいいので、ふぐのような薄づくりまでいただけます。肝、このわた、浮き袋、胃、皮、当然湯引きに揚げ物、雑炊と、完璧なコースでした。
まずは地元にいて、知らない所やことをひとつ消せたことを喜びます。
女将が鱧の話も少ししてくれました。
底引き漁法と延縄漁法の2とおりで鱧は捕られるのですが、雑賀崎や田浦の漁師が底引きで捕るそうで、戸坂が延縄で釣るよりは権利としては上になる?そうです。底引きをしない期間に延縄をやるということらしいのです。底引きは何となくわかるのですが、延縄というのはどんなものでしょう。「なおけ」というタライ状の浮きに50本ばかり針をたらし、これに生きたアジを付けておきます。この桶を縄で一定間隔につないで、50個ばかり漁場に流す。半日ほど置いてから順に引き上げていくという、ちょっと手の込んだ、仕掛けづくりが大変そうなやり方です。夕方3時頃に出漁して、朝の3時頃帰ってくるそうです。こういうドラマチックな漁の釣果を、お話を伺いながらいただけるというコースでした。
大部分は、大阪、京都あたりへ運ばれていくのでしょうが、元のところはこんなストーリーになっているようです。
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