目の粗いところ
産地から帰ってくると精米所では今年の精米作業にかかっておりました。
産地でグレーダーの話を聞き込んできたのを思い出します。
どの業界もそうですが、聞けば聞くほどその中に入らないとわからないことが多く、一つ知れば余計わからないことが増えていくようです。
去年、兵庫県の山田錦はグレーダーの目を2ミリから2.05ミリに大きくしました。ふるいにかける網の目を荒くしたわけで、より粒ぞろいを良くして、本場品質を上げようとしたわけです。グレーダーを選別機、米線機ともいいますが、稲の穂→刈り取りで籾(もみ)→籾すりして脱穀→玄米ときて、これを一定の目の網をとおして、ふるいにかけてから検査に出すわけです。目が粗いとはねられる粒が増えます。それはどこへ行ったのでしょう。
0.05ミリ目を荒くして、それで1割絞り込んだとも聞きました。でも去年はやや不作、今年はどうも豊作です。いったい実際のどうところ、どういう選別をやってどう検査に出しているのか、買い手としては気になります。
目が荒ければいいといわけではないですが、岡山の雄町は2.1ミリ、品種特性によります。
今年の調査では、某所の山田錦は2.0ミリを2回通していました。同じ大きさの目を2回通したら2回目は落ちる粒はないだろうと思うのですが、落ちてくるらしいのです。反に8俵あったら2回とおして1俵くらいは刎ねられるらしい。落ちた分は集めてさらに1.9ミリにとおしてかかった物は中米、落ちたのは屑米処分だそうです。真面目に酒米をやってる人は2回通すというのですが、本当かどうかはわかりません。相場と収量、等級による価格差、出来映えといろんな要素を総合勘案して、方針を決めているようです。こちらは等級と価格、品質で選ぶしかないのかと思いながらも、また聞きかじっていくことになります。
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