火入れ
あと数本もろみは残っていますが、「火入れ」という低温加熱殺菌工程が続いています。
タンクの中に螺旋状にステンレス管を通す宇ニットを入れ水に浸けます。ここにボイラー蒸気を吹き込むと湯になりますから、ステンレス管を一定のスピードで貯蔵タンクから低温の酒を通すと、湯から熱をもらって、出てくるときには酵母が死滅し酵素活性が失われているというしくみです。
流れる酒の速度を調整して、摂氏65度以上をキープして、しかもできるだけ低い水準を維持します。
熱酒はタンクに移し、そこでできるだけ早く冷ますため、ジャケット巻きなら冷水を流し、在来のタンクなら穴を空けた環状の塩ビ管をタンクの肩にかけて、水をタンク外壁に掛け流します。
どのタンクの酒を処理してどのタンクに入れていくか、計画してやるのですが、通常まとめてタンク満たんにして、タンク内に空気層ができるだけないようにします。劣化を防ぐのです。昔は糊と紙で封緘していたようです。雑菌が入らないよう手を尽くします。
一定量以上造るいわゆる定番アイテムはこうして数本分の仕込みからのお酒が1タンクにまとめられて貯蔵されます。さらに品質を安定させるためまとめることを調合と呼びます。一方ひとつの仕込みの酒だけで独立のアイテムを出すことものもありますが、これは限定の高級アイテムで採られるやり方です。
この作業が仕込みの季節の締めくくりのようなものでしたが、今後は上槽後早期に行うよう改善が計画されています。
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